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なんでもいい。

おはようございます。福岡で小さな自家焙煎コーヒー屋をやっています。
お店でオーダー受けて、『それいま都合悪いんだよなぁ』ってときあります。
材料がないとか、とっても時間かかっちゃうとかね。それを伝えるときが一番多いんだけど、返ってくる言葉が
「なんでもいい。」

入ってくるなり言う人もいます。これはもちろん常連さん。笑
「なんでもいい。」

私は、決してネガティブには受け取っていなくて、あぁなんでもいいんだなって思うんです。この人はもうまるっとシードが好きになってくれている。と。


ところがある日、私は外でやってしまいました。
私の好きなコーヒー屋さん。
顔が見たかっただけで別にコーヒーも飲みたいわけではなく、スケジュールの合間に3分と思って立ち寄って。
「久しぶり~」ごにょごにょ。
「何にしますか?」

私 『なんでもいい♪』

その瞬間にふと店主の顔色が変わって。
あっ と思った私は何事もないように
『ん~ エスプレッソにします』と、ことなきを得ました。

いや~危ない危ない。
こだわりのお店に確かに「なんでもいい」は失礼にとられることだってあるよね・・・気をつけよう。私が受けるのはいいけど、外で言うのは絶対やめとこう。相手の受け取り方で意味が変わってしまう言葉だから。好きだから出た言葉なんだけどな。いやいや、反省反省。
けっこう考えさせられた出来事でした。


シードの朝の常連様に、福岡の老舗レストランオーナーシェフの方がいます。もう50年以上お店を張ってきた大先輩です。
話しも聞くし、伺ったこともありますが、とにかくこだわっていらっしゃって、最高級肉を使ったお料理が名物。
お肉の仕入れ仕込みの話し。ソースは鏡のように。料理のためにお酒もたばこも一切やってこなかった。
料理のために生きてこられた方です。
「美味しいですよ。あなたは絶対成功する。見てれば分かる。」
そんな嬉しい言葉をときどき添えながら、毎日来てくださっています。

先日、エスプレッソマシンが温まっていなくって、
「すみません。いつもの、まだ作れなくって。ドリップコーヒーでしたらお出しできます」


『はい。なんでもいいですよ。


(・_・) 


なんでもいい。


私はやっぱりポジティブな言葉だと思いました。笑

いただいたサポートをもとに、もっと美味しくおもしろいコーヒーを皆様にお返しします。