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創作の筆は折るのではなく、そっとしまって

前髪作んなって言ってるのに思いっきりパッツンにされたり、バッサリ切ってイメチェンしたいって言ってんのに「長めがお好きでしょう〜?」って某ウイスキーのCMみたいなセリフと共に勝手に現状維持な髪型にされたり。

美容師さんとわかり合うのは、なぜこうも難しいのか。

こんな感じで!って写真見せてもこうなんだもんな。
伝え方が悪いのか。(たぶんそう)


美容師さんは分かり合えないランキング4位。
3位は機嫌が悪い上司、2位は機嫌がいい上司、そして栄えあるダントツの1位は、創作意欲。

創作意欲って、なんでこうもバク転でやって来たと思ったら宙返りでどっか行ったりするんでしょうか? 私だけですか? 挙動不審なんでしょうか。

数時間悶々としていたら戻ってくることもあれば、その日はダメで、次の日になることもある。数年前に逃げられた時は、半年帰って来ませんでしたね、ハハハハハ。


私が意欲を失ったその時なにをしていたかというと、スマホゲームや副業という名の謎の仕事をやっていました。

深夜の住宅街を徘徊して黄色い電気ネズミにボールを投げまくったり、ハンバーガーをひたすら作るゲームに興じたり。

副業では、怪しい街の質問掲示板を賑わすために、さもその街の住人であるかのように「この八百屋へ行きたいんですけど、店員はいい人ですか?」みたいな質問を考えるとか、

「ゆるキャン△は最の高!」みたいに、男性受けするマンガの感想を140字で書くとか、チマチマした仕事を、お小遣いにもならないような報酬で受けていました。

そのうち、ブログ記事を依頼されるようになりました。

毎日サイトを更新している人のゴーストライターをやったり、某レシピサイトのまとめ記事を書いてクライアントにケっチョンケチョンに文章をけなされたりしました。

ここで、吾輩は我に返る。

あれ? 結局文章書いてるやないかい(笑)

結局のところ、私にはこれしかないんだな、と自覚した瞬間でした。ぐるぐる〜っと長い回廊をめぐって、結局同じスタート地点に戻って来たような感覚でしたが、なんだかこれは、無性に嬉しい気付きでした。

もう一回やるかぁ。

しばらく休憩した後だったからこそ、素直にそう思えました。
こうして、私の創作意欲は、ふわぁ〜っと戻ってきたのです。


一度書くのをやめたら、二度ともう書けないんじゃないか。そんな強迫観念にかられて、無理矢理言葉をつむぎ続けている人もいると思います。

でも、創作意欲に見限られてしんどい時は、一旦やめちゃってもいいと私は思う。

そうじゃないと、中途半端になにかを書いてその中途半端さに落ち込む、負のスパイラルに陥ると思うんです。

一回スッパリやめて、別のことをして、書きたくなったらまた始める。それくらいのシンプルさで大丈夫なんじゃないでしょうか。そのほうが、意外といいものが書けたりするし。

ただし、やめる時は筆を折るのではなく、そっと筆箱にしまうくらいの気持ちで。そしたらまた、戻れますから。

明日なのか半年後なのか5年後なのか、それは誰にもわかりませんが、あなたが本当に書くことを愛しているなら、創作意欲はいつか必ずひょっこり戻って来る。

一度書くことをやめたこの私が、なによりの証拠です。


こんなところまで見てくださってありがとうございます! もしサポートをいただけましたら、わが家のうさぎにおいしい牧草を買います!