第364回 【筋トレ日誌 その他日々是】355(2022/5/2)▲▲赦しを得られた沢木耕太郎氏のエッセイ終了▲▲

自分が長く楽しんできたものが
突然終わってしまうと、
やはり悲しい、とか、残念、とか
そんな気持ちになりますよね。
中には、『ロス』になる人もいるでしょう。


楽しみにしていたドラマが終わった。
(NHKの連ドラなんて、
 その傾向がありますよね)
プロ野球のペナントが閉幕した。
などなど。


ちょうど今新幹線に乗っているのですが、
JR東日本の新幹線に乗ると
私が欠かさず楽しみにしていることがあります。
車内誌(っていうのかな?)の
沢木耕太郎さんの冒頭エッセイを
発車した新幹線で読むこと、なんですね。


今回も連休中の満席の車内で
席に着き『やれやれ』と思い
車内誌(トランヴェール、という名の冊子です)
を手に取ると、
冒頭のエッセイがない!


もしかして誰かが当該ページをちぎったのか?
と思い何度も確認するも、
ページ数は整合性が取れている。


ググってみると、
3月で連載が終わったとのことなんですね・・・。
ガックシ。


しかしほぼ毎号沢木さんのエッセイを読むと、
自分の今までの旅に対する感覚に
赦しを得られたような気持ちになるんですよね。


どうしても日本人は旅好きな民族だし、
旅とはこうあるべき論が強くあると思います。
旅先では観光スポットに行くべし、とか、
旅館に着いたら茶托のお菓子食って
一息ついたら風呂に入る、とか。


そんなのは個人の自由ですから
いかように楽しんでも良いのですが、
常に私の旅のスタイルは
上述ものとは逆を行くものばかり。


行き当たりばったり。
宿もその場で気に入ったところを見つける。
宿で一息どころか、
夜まで街に繰り出し興奮しながら
深夜にようやくチェックイン。


さすがに同行者がいる場合は
こうも適当な旅はできませんが、
適当でいて十分に楽しい。
自分が楽しめるスタイルだから
旅を楽しんでこれたんだろうな、
と思わずにはいられません。


予定を立てずに立ち向かうことは、
敢えていうならば予定調和に
背を向ける行動とも言えます。


予定調和に背くと
各種の面倒事にもかち合います。
泊まった宿でお湯が出ない。
部屋の騒音がひどくて眠れない。
たまたま入った食堂が
想像を絶する汚さだった。


しかし、
そんなことも含めて楽観的で
どこか引いてみて楽しんでいる自分がいるのも
事実のように思います。


突飛なことをするだけで
あれこれ外圧が強くなるご時世ですから、
内に内にと気持ちが行きがちです。


そんな時でも
外に外にと目を向けているだけでも、
人生は上向いていくのではないかと思います。

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