今週のレポート(2019.12.29)



           【週間為替市況】
為替市場はクリスマス期間のこの時期らしい動きとなった。
ドル円は完全なるレンジ相場。
欧州通貨はクリスマス明けに買われ、下げ幅を修正というところか?

打って変わって株式市場は向かうところ敵無し。
クリスマス明けには中国の高官が米中通商協議に関するポジティブな発言を連発。
そちらを受け、米株価主要三指数は史上最高値を更新し続けている。
為替市場は何だかわからないが、反応は限定的。

今週、為替相場では休場もあった為、特に目立った動きは無かったが昨晩のユーロは注目に値するかもしれない。
久し振りに一日の値幅が100pips近く動いた。
特に材料というモノは無く、ポンドが戻して、そのあとユーロが戻すという順番でも決まっていたかのような動きとなった。

とにかく今週はクリスマス相場の為、調整色の強い一週間となった。
【取引レポート】
先週レポートした通りポンドのレンジ取引を目論んだが、週明けに売買動向に異変あり。

GBPUSDリテール売買動向

かなり売り込まれていたが、ロングが増えてきた。


主要ブローカーのポンドの買いポジションが減少。
ロングで挑んだが結構下げたため損切。
その後、買いポジションが若干増加したためドテンロング。
今度は反転上昇してしまった。
さすがは暴れ馬…久しぶりに往復ビンタを喰らい、きついきついクリスマスプレゼントを受け取った…

そして、昨日。
EURUSDのロングが一気に減った。
クリスマス期間にかなりロングが溜まっていたが、26日のクリスマス明けの若干の上げで一気に利食いを行ったのだろう。


EURUSDリテール売買動向

一気にロングが減少したことがわかる。

ドル円のロングが減少していたこともあり、安全策で封印していたクロス円EURJPYをロング。
これはキッチリ70pips程幅を取らせてもらった。

よく凪相場の後にチャートのスケールを変えてしまう動きが出ることがある。
トレーダーは直近のボラの低さが身に沁みついてしまって、ちょっと上げただけで利食いを行ってしまう。
この様な場合は高い(安い)所を買う(売る)のは怖いが追いかけるべきだ、日々売買動向と値動きを見ているとこの様な事も可能になるいい例と言えよう。


また、昨晩NYタイムに11月頭に折り返した1515㌦レベルまで上げたのでGoldをショート。
ドル円が下げていたのに、理由は不明だが下げ始めてくれた。
一旦スクウェアにして引けを迎えた。





       【来週からの戦略】
来週もニューイヤーの休場が絡むため、少々面倒である。
また、多くの方が頭にあるのが昨年年明けのフラッシュクラッシュではないだろうか?
あくまで個人的見解だが、昨年の様な事は無いと思っている。

ドル円リテール売買動向

昨年末はドル円の下落と共にロングが溜まっていった。

昨年末は、暫定予算が成立せず米政府機関が一部閉鎖。
トランプ大統領が金融財政期間を痛烈に批判し、対中強硬姿勢も強調。
株が大暴落し、当然ドルも大きく売られた。
それに伴い逆張りのドル買いが年末に向け大きく溜まり続けた。
それを一掃する動きが休み明けの商いの薄い時間帯に一気出たためインパクトがかなり大きかった。
今年は株価も史上最高値を更新中。ドル円でみるとむしろ売り長という状況。
この場合、急騰こそ備える必要はあれ暴落に備える必要は無いのでは?と思っている。

もしこのままの状態で今年を引けるのであれば、私はドル円のロングを仕込もうかと検討している。(勿論ロスカットは置きます)

今週はクリスマスの関係でシカゴ投機筋の発表が31日に持越し。
従ってシカゴの分析ができない。

上記の様に短期的な戦略はこうなる。
では来年一年の相場に関してだが、相変わらずドル円の動きは限定的になると思われる。
コラム:2020年も「動かない・動けない」ドル/円相場=上野泰也氏 –ロイター
https://jp.reuters.com/article/column-ueno-idJPKBN1YS1H7

ドル円週足

2014年~2016年のボラティリティが懐かしい。
トランプ政権誕生以降、ドル円は3年間も104~114円レンジの住人と化した。


主戦場は欧州通貨か?いやGoldだろう。
ロイターのコラムにもあるように、いま世界はリスクオフの材料には事欠かない。
その度、事あるごとにGoldは買われてきた。
その結果2013年以来となる、実に6年ぶりに1500㌦台に乗せた。
ただ、来年は期待されている米中合意や米大統領選もあり一転リスクオンになる事も当然ある。
要は、Goldは適度に押し目を提供してくれるシンボルという事なる。
勿論、売買動向を睨みながらの取引をすることには変わりはないが、下がったら買うという選択肢を頭に入れておきたい。

仮に、今年の終値が1500㌦で引けた場合の来年のピポットレンジは以下。
レジスタンスライン3で1909㌦
サポートライン3で1034㌦
と、なんと最大で約870㌦(約44%)の値幅が期待できる。
先週もポンドで触れたが、仮想通貨ばりの値幅だ、非常に魅力的である。
ただ、それだけ激しいという事なのでポジションボリュームは為替と同じ様に持つのは危険を伴う。
徹底した資金管理は必要だろう。
この年末に徹底して分析を行いたい。

最後にビットコイン。
こいつらは本当に難しい。
ただ、先週レポートしたが来年は採掘量を絞る年。
先物相場では「豊作に売りなし、凶作に買いなし」という格言がある。
その為、安易にロングとは言い難いが、どちらに動くかは別として、思惑等でボラティリティやトレンドは期待できる。
当然ポジションが寄った場合は逆に張るという準備はしておきたい。

以上のことから、来週は、売買動向がこのまま推移すればドル円ロングを年末に仕込む。
状況により考えるが、当然無理はしない。
そして年末年始に英気を養い来年に備える。

来年も何卒よろしく願いいたします。
来る新年が皆様にとって良いお年になる様心よりお祈りしております。良いお年をお迎えください。

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