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【新月の夜によむ】解け先

【作品形式】朗読・1人読み
【男性:女性:不問】0:0:1
【登場人物】読み手
【文字数】307字
【目安時間】約2分


私の光が弱くなればなるほど
周囲の輝きは強くなっていく

歯痒さ
苛立ち
焦り

そんな苦悩の果て
己に深く絶望した私は
どうしたら良いのか
わからなくなってしまい

心が何も感じなくなってしまった

無関心
無気力
無感情

あんなに好きだったことも
あんなに大切だった人も
あんなに必要不可欠だと思っていたことも……

もう何もカンガエタクナイ

スベテヲ コワシテ
ジブンモ ミンナモ
キエレバ イインダ

誰の声も届かない
何の音もしない

すべてが
狂い
崩壊し
解けていく

この心のカケラたちは
どこに行くのだろうか
そもそもどこかに
たどり着くのだろうか

今はまだ解け先を知らない
そんな私は
答えを
本当のことを
知れる日を
待っている
待ち続けている


隠してた
解けた心の
行き先は
空の彼方か
大地の中か

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