見出し画像

【新月の夜によむ】光

【作品形式】朗読・1人読み
【男性:女性:不問】0:0:1
【登場人物】読み手
【文字数】465字
【目安時間】約3分


今どこにいるのか
何を考え
どうしたいと思っているのか
自分がわからなくなる

前が見えない闇の中で
不安を抱えながらも歩いてきたあなたは
これまでも様々な光に会ったことでしょう

大きかったり小さかったり
強かったり弱かったり
近かったり遠かったり

温かかったり冷たかったり
安らいだり驚いたり
自然のものや人の手でつくられたもの

色んな光との出会いや別れがあって
明るくなったと思ったら
また暗くなって
その繰り返し

とても辛く
苦しく
悲しい

己の内にうごめく感情
それを整理することもできぬまま
時間だけが過ぎていく

そんな時は
どうしても下を向いたり
視野や考えが狭くなってしまうかもしれない

どうか顔を上げて
周りを見てほしい
あなたを大切に思っている人がいるよ

どうか夜空を見上げてほしい
無数の星が瞬(またた)いていて
あなたは優しく包まれているから

だから
安心してほしい
それでも
孤独を強く感じる時や
自分の行く先に不安を覚える時もあるでしょう

必ずしも見えるところにいるとは限らない
でも
あなたを思っている存在がいる
そのことを
覚えていてください


見えずとも
離れていても
そこにいる
あなたの光
愛ある友が

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?