手に魅せられた紳士の話
知人、という括りになるでしょうか。
漫画版カイジに出てきそうな風貌の彼は、どこまでも紳士的で変態的でした。ここでは敬意をもって「カイジ」と呼ばせていただきます。
カイジは女性の「手」に極めて変態的にフェティシズムを感じる男でした。ジョジョ第4部の吉良吉影レベルと考えて差し支えありません。
当時、私と交際中だった軍曹を、そうと知らずに口説こうとした猛者です。
高級フレンチを楽しみ、夜景の綺麗な高層階のバーで告白されたと嬉々として軍曹が教えてくれました。口説き方が独特で、とにかく手の美しさを説明されたというのです。曰く、特に尺骨茎状突起のあたりが美しいと。手首の小指側のあたりです。着眼点が変態的です。カイジの振る舞いは紳士そのものだったようで、変態紳士とはこのことだと思いました。
軍曹が、
「私、交際している人がいますけれど?」
と切り出したところ、
「なんと…。お相手は、いったい…」
と食い下がってきて、伝えると私と接点のある人物だと判明しました。世間は狭いですね。変態紳士なカイジは相手がいるなら手は出すまいと考えたようで、軍曹にタクシーチケットを渡してバーの支払いを済ませ、夜の街に消えていったそうです。
ざわ……
ざわ………
ざわ……
意外っ…
後日カイジからの呼び出し……!
何故カイジと2人でバーで飲んでいるのか分からないまま、雑談は核心に迫りました。軍曹からの事前リークがあったため、此方もあらゆる戦略を練っています。さぁ、どう来るか。
どういうことだってばよ。
争いにもならず、ただ結婚を勧められました。
手フェチの言うことはよくわかりませんが、私も声フェチとしての矜持がありますから、そのあたりは意気投合して盃を交わしました。
私はカイジのことを変態紳士として尊敬しています。彼の人生に美しい手のあらんことを。
拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方の周りの変態達がせめて紳士的でありますように。
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