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【中学生でも分かる】環境変数ってなに?

こんにちは!アメリカ・シリコンバレーからSeikaです😊

パソコンを使っていると「環境変数」という言葉を耳にするかもしれません。
この環境変数は、パソコン操作をもっと効率的かつ簡単にするための重要な機能です。
今回は環境変数とはなにか、どんな時に必要になるのか、そして使う時の大事なポイントをまとめていきます。

(2023年11月7日公開)



1. 環境変数ってなに?

環境変数は、パソコンが上手に動くために必要な情報を保存している「名札がついた収納ボックス」のようなものです。

例えば、「PATH」という環境変数は、オペレーティングシステムがプログラムを探すべき場所をリストアップしており、
LANG」は使用する言語の設定を保持しています。

これらの変数は、システムの動作をカスタマイズしたり、ユーザーやプログラムに適した環境を提供するために重要です。
学校のロッカーの番号を覚えるように、パソコンが必要な情報をすぐに見つけられるようにするためのもので、パソコンのスムーズな動作には欠かせない存在です。

2. 環境変数はいつ使うの?

環境変数はこんな時に使われます。

・ ソフトウェアを起動する際に

コンピュータが特定のソフトウェアを実行するとき、どの場所からそのプログラムを読み込むべきかを指示するためにPATHという環境変数を使います。
これは実行可能なファイルの場所をコンピュータに伝える道しるべのようなものです。

・機密情報を管理する際に

ソフトウェアの設定やログイン情報など、セキュリティが重要なデータを扱う時には、直接プログラム内に書き込むのではなく、環境変数として外部から読み込むことで保護を強化します。
これにより、機密情報を安全に保つことができます。

・システム全体の設定を調整する際に

システムの言語設定やタイムゾーンのように、コンピュータ全体に影響する設定を行う場合にも環境変数が利用されます。
たとえばLANG環境変数は使用言語を、TZはタイムゾーンを指定するために使用されます。

これらの環境変数によって、コンピュータは必要な情報を迅速に参照でき、作業効率を向上させることができます。

3. 知っておくとどんないいことがあるの?

環境変数を知っていると、こんなメリットがあります。

・適応性

開発者が作ったプログラムを違うコンピューターやOSで使っても、
きちんと動くようにするためには、環境変数がとても重宝します。
環境変数を活用することで、プログラムを動かすために必要な情報を、そのプログラムが動いている場所に左右されずに取り出すことができるようになります。

・セキュリティ

ソフトウェアにパスワードや秘密のキーなどのセンシティブな情報を直接コードに書き込むのではなく、環境変数を介して外部から供給することで、セキュリティを高めることができます。
これにより、不正アクセス情報漏洩のリスクを減らすことができるというわけです。
ソフトウェアを公開したり、多くの人と共有する際に特に重要なメリットです。

・カスタマイズ

自分の好みや作業のニーズに合わせて、コンピューターの動作を細かく調整することができます。
例えば、テキストエディタや開発ツールが使用する言語の設定や、ソフトウェアの探索パスを自分好みに設定することで、より快適に作業を進めることが可能です。

これらを理解しておくことで、自身のコンピューターをより深く安全に、そして効率的に使用することができるようになります。
また、プログラミングやシステム管理の分野で働く際には、この知識が非常に価値のあるスキルとなります。

4. 環境変数の編集方法(Windows)

環境変数がなにか、メリットが分かったところで簡単に環境変数を見てみましょう。

4-1. タスク バーの中央または左端で、
「システム環境変数を編集(Edit environment variables for your account)」と検索してクリック。
または「設定」からでもアクセス可能です。

タスク バーから検索
設定からでもアクセスできます

4-2. 環境変数の画面が出たら、環境変数を編集するときは、「編集(E)...」を選択して変更。
 新しい環境変数を作る時は、「新規(N)...」をクリックして名前と値を入力。
変更を保存するときは、OKをクリックしてウィンドウを閉じる。

環境変数の設定画面が出ました

変更がすぐに適用されない場合は、新しいコマンドプロンプトを開くか、パソコンを再起動してください。

5. こんな環境変数がよく使われます

例えば、こんな環境変数がよく使用されます。

5-1. PATH環境変数

PATH環境変数とは、コンピュータがプログラムコマンドを探し出す場所をリストアップしたものです。
このリストに書かれた場所を探すことで、私たちはわざわざファイルがどこにあるのかを細かく指定しなくても、コマンドを打ち込むだけでプログラムを起動できるようになります。
たとえば、コマンドプロンプトに「python」と打ち込むと、コンピュータは自動でこのPATHに書いてある場所を探し、Pythonプログラムを起動してくれます。

5-2. HOME環境変数

HOME環境変数は、各ユーザーのメインの作業フォルダ、「ホームディレクトリ」を指すものです。
特にUNIX系のシステムでは、自分のファイルや設定が保存される基本のフォルダを指し示します。
もし複数の人がそのコンピュータを使っている場合、それぞれのHOME変数がその人専用のフォルダを示すことになります。

5-3. LANG環境変数

LANG環境変数は、コンピュータやアプリケーションがどの言語や地域設定を使うべきかを教えるものです。
この設定には通常、言語の種類と国を示すコードが含まれており、たとえば「en_US」はアメリカ英語、「ja_JP」は日本語を意味します。
この設定のおかげで、プログラムはユーザーに合わせた言語でメニューやメッセージを表示することができます。

6. 注意点

6-1. バックアップの重要性

・全体のバックアップ
コンピュータの設定を変更する前に、全体のバックアップを保存しておくとよいでしょう。
何か問題が発生した場合でも、以前の状態に復元できます。

・個別のバックアップ
 変更を加える予定の環境変数の現在の値をノートなどに記録しておくことで、必要に応じて簡単に復元することが可能です。

6-2. 正確性の確保

・大文字と小文字の区別
環境変数は大文字と小文字を区別するため、正確に入力する必要があります。

・値の検証
新しい設定値が間違っていないか、慎重に確認してください。
特にパスを指定する際には、そのパスが存在し、適切な権限でアクセス可能であるかを確かめることが大切です。

6-3. 変更後のテスト

・一時的な変更のテスト
環境変数の変更を恒久的に適用する前に、一時的に変更して問題がないかテストすることをお勧めします。

・システムの再起動
環境変数を変更した後は、システムを再起動し、変更が正しく適用されているかを確認してください。

・元に戻す方法の確認
何か問題が起こった場合に備えて、元の設定に戻す方法をあらかじめ確認しておくことも重要です。

以上のことに気をつけながら変更は慎重に行ってくださいね。

7.まとめ

今回は、環境変数についてどんな時に使うのか、知るメリット、注意点をまとめました。
環境変数について少しでもイメージがわいた!となれば嬉しいです。
それでは今回は以上です。
次回の記事でお会いしましょう!

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