見出し画像

真珠腫性中耳炎 私の治し方4

3.鍼灸治療での経験

耳鼻科の先生になれなかったとしても、人の役に立てる仕事、病気の人の手助けをしたい。直接関わる仕事で、痛みを和わらげることが出来る仕事であれば同じであると自分にいいきかせ、私は鍼灸師になりました。

鍼灸治療というのは、中国から伝わったもので鍼を体の経穴(ツボ)に刺し、刺激を与えてその反射によって痛みを軽減したり、筋肉の緊張を緩めることで、血液循環を良くし体の恒常性機能の働きを高める治療法です。

鍼の手法にはたくさんの方法があり、針を体に刺入しないで気だけを入れるものや、また針と針に低周波の電流を流し、筋肉を運動させることを主にした治療法まで様々なものがあります。

お灸は、もぐさを手で三角錐状にひねり関連する経六(ツボ)上でもぐさに火を付けて熱刺激を与えるもので、直接皮膚の上にすえるものと、台紙の上にもぐさが筒状になって入っており、家庭でも出来るような間接灸があります。

一般的には、慢性病にはお灸、急性症には鍼が効くと言われています。

私が鍼灸師として働いていたところは、内科の医師、カイロプラクティック、鍼灸といったチームで治療していました。

まず内科の先生の診察を受けて、カイロプラクティック、鍼灸治療が適応であるか判断し、必要に応じて漢方薬も処方していました。

私が恵まれていたのは、内科の先生と連携した鍼灸院であったことです。
一般の鍼灸治療院では、おそらく腰痛、膝痛、肩凝りといった疼痛の軽減を目的とした治療がメインとなるのに対して、内科疾患のある患者さんを多く治療出来たことが、経験になっているからです。

病気を治すのは、治療師ではなく本人自身の治癒力であると常に心に留めていましたが、鍼灸治療を行なえば行うほど、また限界を感じていくのも事実でした。

限界というのは、一時的に痛みが軽減するだけであり、根本にある病気が治癒することが難しいということです。

そんなのあたり前だと言われる方、もしくはだたの技術が悪いからだと言られてしまえばそれまでですが、その当時の私は痛みを軽減させる。痛みをとる。

つまり痛みを追いかける治療を行っていたのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?