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鳥果包装資材株式会社(東伯郡東伯町逢束)

 昭和52年2月の創刊時から連載されていた、山陰の事業所を紹介する『事業所めぐり』をnoteで順次紹介。今回は昭和52年3月15日号より、鳥果包装資材株式会社を紹介します。
※地名、会社名など各種名称、役員、広告内容等記載内容は掲載当時のものです。

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【事業所めぐり7】鳥果包装資材株式会社(東伯郡東伯町逢束)


 昭和38年、県果実連との共同出資で設立された。同社の特徴はなんといっても、全農をはじめとする系統組織販売力の強さにある。

 本社・工場は県のほぼ中央部、東伯郡東伯町逢束の国道9号線沿い。近隣に二十世紀梨など農産物の主産地を控え、輸送などの立地条件には恵まれている。

 工場は中国、四国地方でトップといわれる強力な生産施設を完備。これを武器に県下農産物包装資材のほとんどを同社のシェアに収めている。

 特に県農業の主産物、二十世紀梨用ダンボールの生産は、同社全生産量の30%を占める。このほか野菜、果実など含めれば、農産物関係がほぼ50%。農産物以外には、水産、弱電、繊維、菓子などの包装資材を引き受けている。

 現在、ダンボール業界での工場稼働率は70~80%が大半だといわれる。年間の総売上30億円(対前年比15%増)をめざす同社は、日平均300万平方㍍の生産量を実現、ほぼ100%の稼動率を維持している。

 昨年6月、資材費の値上げが実施された。他業界に比ぺて生産費に占める資材比率が高いため、利益率への影響が心配されたが、同社では強力な系統組織に頼ることなく、自らも販売施策に重点を置きながら、業績を伸ばしている。

 同社の横山克己営業部長は「ダンボール業界の販売合戦は激烈で、しかもこの業界は年間販売契約が望めず、短期契約が多い。それだけに系統的な販売組織に頼らず、他社以上に販売面に力を注いでいる」と話している。(昭和52年3月15日号)

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