NFTの新たな可能性、#ProjectLootforTAP

 まず、グレッグイーガンの『TAP』という小説を知っているだろうか。その中で出てくるSFガジェット、TAP語を知っているだろうか。それは人間のある一定の「胸の内」を表現、記述し、再生することができる特殊言語である。それを実現するためには脳へのインプラントが必要で、これはまだまだ実現できていない。このプロジェクトは脳内インプラントを実現しようとするものではない。

 では何を実現しようとするのか?TAPという概念を、今ある技術でできるだけトレースしようというのだ。

○究極的な目標

 ♯ProjectLootforTAPは、次の段階を踏んで最終的な目的に至る。

1、♯LootforEmotionsと呼ばれるNFT Lootをまず大量に作成、配布しあるいは販売し、それをLootとして使ってもらう。

2、♯LootforEmotionsが十分に精緻化したなら、その中から最も一般的に使えるいくつかのNFT Lootおよびそれに関連する創作を選び出し、♯Emogramへとまとめる。それはひとつの複雑な感情を表す表意文字として機能する。ここまででNFTの役割は終了してもいいが、未定である。

3、ここから先はほとんど夢物語か、SFかも知れない。作成された♯Emogramを実際に使用できる標語文字へと加工するために、AIの力を借り、ふさわしい「読み方」「音素」を生成し、付与する。それは究極的には発声不可能だったり、聞き取り不可能だったりしてもいい。少なくとも人間には。なぜならその言語はメタバース内でのみ使用されるから。メタバース内での各人のアバターを支援するエクソセルフAIがそれを利用者の代わりに発声し、聞き取り、利用者に理解できる形で提示する。提示の仕方は、♯LootforEmotionsに記述された比喩テキストでもいいし、それに付随して購入者が作成した他のメディア、つまり、映像や音楽などでもいい。この過程が、グレッグイーガンがTAPに与えたプレイという機能に当たる。もちろん、脳内インプラントによる本質的な理解など望むべくもないが。それに迫ろうとする稚拙な試みである。稚拙と言っても、現状の技術で実現できる最先端ではあるが。

 このような過程を経て、♯ProjectLootforTAPは完遂する。その目的は、メタバースにおいてのみ使用可能な新しい言語の創出である。NFTはその過程の一部にすぎない。どうだろう?面白いアイディアだろうか?意見を求める。

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