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「あなた、日本人らしくないね」と言われ続ける理由は見た目だけではない

珍しくこの週は休んだ。といってもギャラリーに行ったり買い物に行ったり本屋に行ったりと楽しく過ごした。でもこれは私にとって「休んだ」週だ。

ちなみに私はローカルのギャラリーや小さな博物館に行くが好き。正直日本人は滅多に行かない場所が多い。ローカルに「え!日本人なの!」と驚かれることも多い。

どうしてそう思った?と聞くと「化粧が完璧なナチュラルじゃない」と言われる。日本人と韓国人はナチュラルメークが完成しすぎててすぐわかるそうだ。でも、どうも見た目だけではなさそうだ。

私はかつてスポーツ少年団に所属する息子を持つママだった。土日は遅くても朝6時に起き、少なくとも午前中、多い時は1日中サッカー漬けだった。平日も練習があり、クタクタになるまで走り回って、宿題を終えた時点で気絶するように子供は眠った。そんな日常が当たり前だと思っていた。

だって、まわりがみんなそうだったから。

シンガポールに転居する直前は本当に忙しくて練習を休むことが増えた。その際他のママやボランティアコーチの監督などからメールが来た。

「簡単に退部や転部は出来ませんから」

当時小学2年生。そう、8歳。特にずば抜けてサッカーが上手な訳でもなかった。なのに、このブラック企業を退職する際のような指摘・・・。でもそれが当時のスポーツ少年団として当たり前だった。簡単に退部なんてさせない。転部なんてしたら向こう6ヶ月は試合に出させない。結果としてうちは「親の転勤」という唯一の平和的退部だったで揉めることはなかったけど転部を誤解した一部の人からの指摘は本当に恐ろしかった。

今思い返すと当時の日本の野球やサッカーなどの地域スポーツ、学校の部活、そして企業というのは帰属意識が本当に強かった。この「帰属意識」というのは当時は誰でも持ってるものだと思っていた。

子育て主夫として有名なムーチョさん。彼が面白いことを書いていた。日本人思考をポイント制にしたらいいんじゃない?って。

この日本人ポイントには「組織、そして日本というブランドへの帰属意識」という項目はとても重要になりそうだ。

ちなみに私はシンガポールに転居の際、この「日本人ポイント」をリセットするくらいの勝負に出た。3年半いたけど結局私の日本人ポイントは最低限のままだったような気がする。

私は当時あるボランティア団体に所属していたんだけどそこの活動が終わった時、私は知人に偶然出会った。活動の終了時間を共有し、終了したら自分の片付けを終えて挨拶をして持ち場を離れた。

その後、私はその団体に所属していてその場にいた友人から指摘を受ける。

「あの時、よく先に帰れたね。私だったらグループの先輩が帰るまで帰ればいわ。だって日本人ママで集まると暗黙の了解で先輩が帰るまで帰れないもの」

!!!!!!

会社でも、学校でもない。ボランティア団体である。そこで個々が持ってる所属に対する猛烈な帰属意識。これは日本人ポイント高い。わたし?帰属意識ポイントはゼロ点ですな。

帰属意識を猛烈に意識するかが日本人ぽさを表している気がする。裏切り者は許さない。心に住む岩下志麻が許さない。

これだから私は英語も中途半端だしマンダリンも勉強不足なのに「あなたが日本人だと思わなかった!」とシンガポール人にもマレーシア人にも言われ続けている。たどたどしい英語を聞いて「マンダリンにしましょうか?」と言われたことは星の数ほど。

ああ英語とマンダリンもっと勉強しなきゃ。