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Dear


どうしても想いが溢れて「書きたい」と思えたこと、それを嬉しくも少し寂しくも思いながら、
今日はお手紙のように綴ろうと思います。


奈々さんへ

奈々さん、卒業おめでとうございます。

思えば私達15期生は
「なぁちゃんをよくみなさい」と、そう言われて研究生として活動していました。

パフォーマンス中の表情に、自己紹介MCの大きなリアクション、リハーサルから全力で。
一緒に劇場に立っていたパジャマドライブ公演、たった一つしか期が変わらないのに、その頃から奈々さんはステージの中心にいました。

とにかく教科書のようにまっすぐ真面目に取り組む姿に
「こうなりたい、こうならなくては」と思い必死でお手本にした日々。


だけどそれからたくさんの月日が流れ、あなたの姿に「どうしてこんなに頑張れるのだろう?」と自分の足りなさにあきらめかけたことがありました。
どうしても力が入らなかった、何をどうすればいいのかわからなかったあの日々。

それは舞台マジムリ学園LOUDNESSの頃。
ちょうどコロナ明けの舞台、まだ舞台の幕を上げられるか上げられないか、そんな不安も漂う中のことでした。
自分の役がどうしてもわからず、でも何かが噛み合っていない、だけどそれを考えられる気力がない、と。

稽古期間を終え、小屋入りし、舞台面に立った時、これでは何かが圧倒的に足りていない、それはなんだろう?と考えた時に「熱さ」が足りてないことに気がつきました。だけど、急に変えては物語として違うものになってしまわないだろうか?そう不安に思い、あなたに相談しました。

もう少しふつふつと熱くやってみてもいいと思いますか?と。
そうしたら今からでも遅くないよ、とやってみようそんなことを言ってくれました。

この期間もずっと先頭に立ち続け、ただ幕を上げることに、この物語を届けることに真っ直ぐに取り組んでいたあなたの背中が少し近づいた気がしました。

表で見えている所でも裏でもずっと真っ直ぐに目の前のことに取り組み続けていた奈々さん。

振り覚えが苦手だからと、どんなに忙しくても振りVをしっかりみて予習してからレッスンに参加していたこと。(私よりも全然早いのになぁ)

チームA公演に出てくれた時は、あなたが自分らしく歌う姿をみて、聴いて、
一緒にステージに立っている私たちも「もっと表現できるんじゃないか?もっとこう歌えるんじゃないか」と新しい扉を開くような感覚になり、そして大袈裟ではなく「今の私達って無敵なんじゃない?」そう思った瞬間がありました。

いつでも自分にできる全身全霊で取り組むその背中、
アイドルとしてステージに、舞台に立つ姿をみるのが大好きでした。

私達後輩にはあまり弱さを見せなかった奈々さん。
だけど私達はあなたがどんなあなたであっても、ずっと信じていたい、そう思えるまっすぐな思いの強さをみてきました。
尊敬の気持ちはずっとずっと消えません。

奈々さんがこれから、もっと、もっと幸せになれますように。

そして残してくれたことを、言葉の意味を私達も少しずつ考えなくては、そう思う卒業公演でした。

大きな愛を本当にありがとうございます。