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私とガーデニング 

My Garden

「あなたの趣味は何ですか?」と聞かれたら、私は迷わず「ガーデニングです。」と答えています。ガーデニングは私の元気の源で、笑顔の毎日に欠かせないものとなっています。

私が花の栽培に興味を持ったのは小学生の頃です。
ですから、ガーデニング歴はかれこれ60年になります。信州の農家に生まれた私は、山に囲まれた豊かな自然の中で育ちました。花好きだった祖母の影響を受け、小さい頃から、百日草やクレオメ、アスター等、いろいろの花の種を自分でまき、育ててきました。場所は、裏庭の一角に作ってもらった自分専用の小さな花壇。何回も失敗を繰り返しながら、少しずつ園芸の基礎を学んできました。その後、引っ越しなどで住む場所が変わっても、花を育てて楽しむという生活はそのままずっと続きました。

そんな私が、本格的にガーデニングを始めたのは10年前のことです。長年更地になっていた隣の土地が手に入ったので、一から庭づくりを始めました。めざすのは、「四季の移ろいを楽しむ、花と雑木のテラスガーデン」。庭の周囲には落葉樹や宿根草を植えてローメンテナンスの植栽を心がけ、石張りのテラスには寄せ植えの鉢を並べて、一年草の花の組み合わせを楽しんでいます。また、庭の奥に、野菜を栽培できるキッチンガーデンも作りました。雑木や花木、盆栽、宿根草、一年草、ランの仲間等合わせると、現在保有している植物は、約400種になります。

また、私のガーデンの特徴は、そのほとんどを種から育てることです。花壇づくりの計画に基づき、毎年春と秋の2回花の種をまき、苗を育て、庭に植え付けています。苗がたくさんできるので、余ったものはいろいろな人におすそ分け。「ささやかな花いっぱい運動」です。手間のかかる作業ですが、苦労して種から育てた花が咲いた時の喜びはひとしおです。また、苗としては市販されない花も、種ならほとんど手に入るので、希望通りの植栽ができるのも大きな魅力です。

今年4月には、長年の夢であった「オープンガーデン」が実現し、たくさんのお客様に手作りの庭を見ていただくことができました。

セイサ・かたちゅうガーデン

実は私には、我が家の庭以外に、もう一か所お世話をする大切な場所があります。それは、星槎・小田原学習センターの「セイサ・かたちゅうガーデン 」です。テニスコート程の広さがあり、おかめ桜やソメイヨシノの大木、たくさんの紫陽花、花木に囲まれた素敵なガーデンです。木立の間には真っ青な相模湾が広がり、晴れた日には、真鶴半島や三島半島が遠くに姿を見せます。

 ここは、片浦中学校が閉校になった後、2011年にスタートした「片浦 食とエネルギーの地産地消プロジェクト」によって作られたものです。「神奈川県新しい公共の場づくりのためのモデル事業」の指定を受け、「生きていく上で欠くことのできない食べ物とエネルギーを自分たちで作れたらいいね」、というおもいから、校庭を耕して循環型の体験農園を作り、自然エネルギー設備を手作りし、地域内で活用など、片浦地域から持続可能な暮らしや社会づくりを提案、発信してきました。当初は、花壇にいろいろな野菜や花を育てていましたが、猿がそのほとんどを食べてしまうため、比較的被害の少ないハーブ中心のガーデンになりました。現在は、20種ほどのハーブやイチゴが広がり、四季を通してたくさんの宿根草がかわいい花を咲かせています。また、猿が侵入できないように網で囲った野菜栽培用の畑を作ったので、安心していろいろな野菜を栽培できるようになりました。

 私は、ボランティアとして10年前からこのガーデンの維持管理のお手伝いを続けています。そして、このガーデンを活用して、「四季のガーデン遊び」というイベントをたくさん開催してきました。

 四季のガーデン遊び ≫

ハーブのスワッグづくり、花のハーブのリースづくり、ハーブのピザづくり

しそジュースづくり、草木染、庭のエゴマで五平餅づくり、山形の芋煮

青竹で作るバームクーヘン、よもぎだんご、イチゴ蒸しパン

また、4年前からは、「庭ラボ」という高校生対象のゼミ授業を担当し、生徒たちと一緒に植物を育てたり、そこで収穫したハーブや作物を使ってクッキングをしたりして、様々な活動を行っています。

≪ 庭ラボ ≫

花の苗づくり、植え付け、花壇の整備作業・植物の名札づくり、名札かけ

梅ジュースづくり、干し柿づくり、ミックスベリーのコブラー、スイートポテト

おでん(大根)、ローズマリーのフォカッチャ、ブーケガルニたっぷりポトフなど

今年度から、このガーデンをいつもきれいに保つため、一緒に除草作業などのお手伝いをしてくださる「かたぼし ガーデン倶楽部」を発足することができました。生徒、保護者、地域の方などからたくさんの応募があり、6月から活動を開始します。

 「ガーデニングは体力勝負」。筋トレに励みながら、体力の続く限り、これからも奥の深いガーデニングを楽しんでいきたいと思います。また、少しでも多くの人に、花を育てる楽しさや自然の大切さを伝えていけたらいいなと思います。

                               佐藤 千惠子


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