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サントリーの商品でラグビーチームを作るなら。

トヨタ車でラグビーチームを作るなら。

先日、国内ラグビーの最高峰リーグであるジャパンラグビーリーグワン(以下リーグワン)の試合を観戦していて、とてもグッときたことがありました。

といっても、試合の内容や選手のプレーといった、ふつうラグビーファンが注目する部分ではなくて、ここで語りたいのは、ユニフォームについてです。

ラグビーのユニフォームには、他のスポーツ、たとえば野球とかサッカーとはちがって、背番号のうえに選手の名前が書かれていません。背番号はポジションごとに決まっていて、それぞれの選手に固有ではない(前の試合に7番だった人が、今回8番で出るということもある)ということが理由だと思います。

なので、リーグワンの各チームのユニフォームの背番号のうえには、名前の代わりにスポンサーの名前や商品名が入っていることが多いです。そして、わたしが「グッときた」のは、「トヨタヴェルブリッツ」というチームのユニフォーム。

トヨタヴェルブリッツは名前のとおりトヨタ自動車のラグビーチームで、背番号のうえにはトヨタ車の名前が刻まれています。

面白いのは、背番号によって車種がちがうこと。

すべての背番号ではないですが、確認できたものを挙げていきます。
※「ラグビーそんなに知らないよ」って人もいると思うので、ポジションの解説もあわせて書いてみます。

【10番スタンドオフ=クラウン】
10番は司令塔でありチームの「顔」となる選手です。前回のW杯の日本代表だと田村優選手。たしかに、クラウンもトヨタ車の「顔」って感じ。

【9番スクラムハーフ=GRヤリス】
もっともボールをさわる機会が多く、器用で小柄な選手が多い9番は、小回りが効いて軽快な走りのヤリスがあてられています。

【14番右ウイング=スープラ】
チーム1の快足選手がウイングです。とにかく速い。速いといえばスープラ。

【7番右フランカー=ハリアー】
攻守に渡って豊富な運動量でチームを支え、ときには自らトライもとるなどチームの中軸となる選手が多いフランカー。チームの主将をつとめる選手も多いです。高い馬力と気品を併せ持つハリアーはトヨタ車の主将的存在。

余談ですが、わたしはまったく車に詳しくないので、なんとなくのイメージとトヨタ自動車のHPを参考にここまで書いています。詳しい人が読んだら、「いやいや」ってところもあるかもしれません。

なぜそんなにも感動しているのか。

そうなんです。ここまで書いてきてアレなんですが、わたしは車に詳しくないので、このラグビーのポジションと車種の組み合わせに「わかるわかる!イメージぴったり!!」と感銘を受けたわけではないんです。

わたしが感じた「グッときた」の中身は「この遊びをやってる人がほかにもいた!」という驚きでした。
「ある枠組み(スポーツチームとか)に別の何かをあてはめる(例える)」という遊び、というか妄想。もしかしたらやったことある人も多いのかもしれません。
お金はなくて時間だけを持て余していた20代前半のころ、わたしもひとりでよくやってました。時折、同じく暇を持て余していた友人とやったときもあって、そのときは「日本の文豪で野球チームを作るとしたら?」という設定でした。詳しいことは今では思い出せませんが、たしか「夏目漱石が3番サードだ!」と息巻いていたような…
今思うと、世界の文豪でもう1チーム作れば「世界選抜VS日本代表」みたいな夢の対戦だってできたのに。当時の自分に教えてあげたいです。

比較するのも失礼な話ですが、トヨタヴェルブリッツのユニフォームのアイデアもこの延長線上にあるものだと思います。きっとヴェルブリッツの方はちゃんとした大人たちが、ちゃんと企画会議とかして考えたんだろうなあと思いますが、遊び心が感じられてなんだか胸が熱くなります。そして、この企画会議は絶対楽しかっただろうなあ。

この遊び、当てはめるのはスポーツチームだけに限らなくて、複数名の集まり(?)であればどんなものでも妄想できます。
会社組織でもできるだろうし(社長、部長、課長、係長、平社員…)、戦隊モノで考えることもできそうです。
たとえば「都道府県で戦隊モノのヒーローをつくるなら?」という設定なら「東京=レッド、神奈川=ブルー、北海道=グリーン、愛知=イエロー、福岡=ピンク、悪の首領=大阪、悪のヒロイン=京都」みたいな。

ここまでの話を義母にしたところ、「じゃあサントリーはビールの名前がユニフォームに書いてあるの?」と言われました。
もちろんそんなことはない、わけですが、それもなんだか面白そうだと思い勝手ながら考えてみました。
ちなみに、サントリーのラグビーチームは「東京サントリーサンゴリアス(以下サンゴリアス)」といいます。わたしたち夫婦も応援している、多彩な攻撃が魅力のチームです。

考えてみた。

【1番左プロップ=ストロングゼロ】
フォワードのなかでもスクラムの中心となり、最もパワーが求められる第1列。ガツンとインパクトのある「ストロングゼロ」を選びました。サンゴリアスのなかでは個人的には森川選手を応援しています。野武士のような風貌はまさに「ストロング」。

【2番フッカー=サントリーオールド】
日本人フッカーは小柄でがっしりとした選手が多いです。ということで「だるま」の愛称のサントリーオールドを抜擢。ただ、サンゴリアスのフッカー陣はそんなにだるま感はありません。

【3番右プロップ=こだわり酒場のレモンサワー】
サントリーの3番といえば、カッキーこと垣永真之介選手。スクラムはもちろん、フィールドプレーも上手い。そして気迫溢れるプレーと愛嬌のあるキャラクターで親しみやすさNo.1。味と親しみやすさの両方を兼ね備えたこだわり酒場のレモンサワーをあててみました。

【4番左ロック=山崎】
いぶし銀の働きを見せるロック。リーグワンでは高さが求められるロックは海外の選手が主力になることも多いですが、あえて国産ウイスキーの銘品山崎にしてみました。サンゴリアスには、昨年日本代表デビューを飾った辻選手や、「頼りになる男」飯野選手など、日本人にも好選手が揃っています。
「ロック=ウイスキー」という安直さはご容赦ください。

【5番右ロック=カルロ・ロッシ】
カルロ・ロッシはオーストラリア産のぶどうを使ったワイン。サンゴリアス不動の5番である、オーストラリア出身のハリーホッキングス選手にちなんでいます。貫禄あるプレーのホッキングス選手ですが、まだ24歳でこれからの可能性にも期待です。さまざまな飲み方を提案し、ワインの可能性を広げるカルロ・ロッシと通じるところがあるのでは(こじつけ)。

【6番オープンサイドフランカー=特茶】
【7番ブラインドサイドフランカー=胡麻麦茶】

フランカーは献身的なプレーで攻守両面にわたってチームを支える心臓部といえます。そこで飲む人の健康を支える、特茶・胡麻麦茶のトクホ2商品をラインアップしました。後半から出場のインパクトプレーヤーとして、ベンチには黒烏龍茶が控えています。

【8番ナンバーエイト=ボスブラック】
サンゴリアスのナンバーエイトといえば、テビタ・タタフ選手。相手守備を薙ぎ倒しながら進んでいく姿はまさに「ボス」。フランスでもがんばってください。

【9番スクラムハーフ=サントリー天然水】
サントリーの美味しさの秘訣は水にあります。水はすべての商品の始まり、ということで攻撃の起点となるスクラムハーフを天然水としました。サントリーのスクラムハーフは今季共同キャプテンを務める斎藤直人選手。日本代表でも中心選手となっていますが、まだ25歳。サントリー天然水のように長い時間をかけて磨かれていく斎藤選手のプレーも楽しみです。

【10番スタンドオフ=プレミアムモルツ】
トヨタのくだりでも書きましたが、10番はチームの顔です。サントリービールの顔といえば、満場一致でプレミアムモルツでしょう。
今季はニュージーランド代表経験もあるアーロン・クルーデン選手が加入しました。クルーデン選手の美技を肴にうまいプレモルが飲みたい。

【11番左ウイング=翆ジンソーダ】
軽快な走りでトライを奪うウイング。爽快感あふれる翆ジンソーダを当てはめました。サンゴリアスのテビタ・リー選手には、今季もスカッとしたトライを連発してほしいところです。

【12番インサイドセンター=金麦】

守備では的確な判断力で相手のチャンスの芽をつぶし、攻撃ではときにスタンドオフに代わりゲームメイクをつとめる。インサイドセンターはそんな目端の利く器用な選手がつとめます。サンゴリアスだと、中村亮土選手です。
チームに落ち着きと安定感を与えるこのポジションには、毎日の食卓を彩る金麦を選びました。季節ごとに味を変えるというちょっとした気の利かせ方も、センターっぽい気がします。


【13番アウトサイドセンター=角ハイボール】
どんなチームにも「困ったらこの選手!」という選手がいます。サンゴリアスではアウトサイドセンターのサム・ケレビ選手。ひとりで局面を打開してくれる頼れる存在です。角ハイボールもお酒選びに悩んだら選んでしまう一本です。とりあえず角ハイがあればなんとかなる!という信頼感があります。今季、ケレビ選手は怪我で欠場が続いているため、心から復帰を待望しています。

【14番右ウイング=伊右衛門】
左ウイングとのバランスをとって(?)、右は伊右衛門にしてみました。鮮やかなトライでファンを魅了してくれる尾崎晟也選手は、鮮やかな緑の伊右衛門を彷彿させます。ちなみに尾崎選手はお茶で有名な京都宇治市出身です。

【15番フルバック=オールフリー】
前回W杯でも大活躍した松島幸太郎選手が、今季フランスのリーグから国内リーグのサンゴリアスに復帰しました。チームの最後尾に控え、誰よりも自由にグラウンド上を駆ける選手、ということで「オールフリー」です。

【マネージャー=なっちゃん】
自分としてはナイスな思いつきだと思いましたが、妻からは「昭和のおっさんの発想やん」と言われました。

とても長くなりましたが、ああでもない、こうでもないと考える時間はめちゃくちゃ楽しかったです。そして、わりとよくできている気がする。サンゴリアスの球団の方いかがでしょうか?

みなさんもぜひ自分なりの設定で妄想を楽しんでいただきたいです。
お酒飲みながら友人とやると、なお楽しいかも。

ところで、誰かパナソニック商品でこれやってくれませんかね。
昨年のリーグワン決勝を再現してみたいのです。

(あとがき)
ラグビーのポジションについては、こちらのサイトを参考にしました。
ラガマルくん、ありがとう!興味がある方はこちらもご覧ください。

このサイトではポジションを動物に例えてて、めちゃくちゃわかりやすいです…なにかに例えるって 本来こういうことなんでしょうね…







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