「線は、僕を描く」観てきた。静かで強い物語だった。

清原果耶さんと横浜流星さんという信頼の演者さんに惹かれていってきましたー!ネタバレ感想です。

観に行こってなったのは初めに貼ってるバージョンの予告編観てからなんですが、次に摂取したのが主題歌情報でしたのね。それがこちら↓

主題歌「くびったけ」かっけぇぇ!!
え、でも予告と雰囲気違いすぎひんか????
「もしかして…水墨画バトル物なのか??」ってあらぬ誤解を一瞬したことをお詫び申し上げます…。


本編では「くびったけ」が流れた時普通に意図せず泣いてたよね…。
嬉し泣きでね…。
よかったね、ってなっちゃった。


あらすじ、「水墨画家の大家 湖山先生になめらかに押し切られ水墨画を習うことになった霜介(横浜流星)。
湖山の孫で自身も水墨画家の千瑛(清原果耶)は、弟弟子に仕方なしに手を貸すことになり交流を深めていく」みたいなシンプルなんですよ。
思わず笑っちゃう面白ポイントは、湖山先生が押しかけ師匠なとこくらいで。
予告だけ見たイメージの3倍位押しかけ師匠よ。
なんですか、ありがとうありがとう湖山先生。

冒頭、霜介の「何かに魅入られてる目」から映画始まるんですけど。
ぜったいあと数秒したら転がって落ちる涙が、目に留まってる時の表情が、どうにもね…。
心がどこかに旅をしている、というか。
悲しいことがあって、そこから見える一番綺麗なものを見た時の目、みたいに感じて。
「このこに、一体なにがあったんだろう?」って思ってそこからずっと、「霜介くんがんばれ」の気持ちで見てました。
なにせお顔が横浜流星さんだからよ、すっごい綺麗なんだけどさ。
そう、なんか「綺麗なひとが泣いてるなぁ」じゃなくて「なにが君にそんな顔させたの?」ってなってしまったよね。
演技力ー。
霜介くんが抱えてる悲しみの大元がなにか、ってのは終盤にならないと本当には出てこないんだけど。はじめからずっーと、霜介くんがその悲しみそのものを纏い続けるから「なにか」わからなくても、なんとかなって欲しいと思ってしまったよね…。
だから、つらくて悲しくて、どこにも行けやしないと思っていた霜介が夢中になって線を描いてくの、すごい嬉しくなっちゃった。

千瑛さんは、もう、霜介が出会ったはじまりの作品を描いてるひとですからね。
でも、芽生えるのはロマンスじゃないのがよかったです。友情ですよね、あれは。
家出した千瑛さんと再会した霜介が「墨、足りてますか」って聞くの「そう!きみらはそうなんだよね!」でよかったです。
兄弟弟子で、たまたまお互いの弱っているところを知った関係で。
自分たちが進みたい道を見て、互いに背を押す間柄。ライバルではないんだろうな。なんだろうね。
予告編で聞いた「出来るはず。湖山の弟子なら」が想像してたような厳しい言葉ではなくて、「手の中にある希望を思い出させてくれる」みたいなニュアンスで、「よくこれ予告に使いましたねぇえ!?こんな大事なやつ!聞き飽きちゃったらどうするつもりだったん!?『通しで見てもらったら印象違うし、清原果耶さん信じてるから』ってこと!?大正解でしてよ!!」って終幕してからひとり悶えました。慰めたわけじゃないのよな。すごかった。力が。
霜介と千瑛の「自分の中の線を描く」が結実して先に進んでくあの希望のラストシーン…本当によかったです。




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