見出し画像

クルマでまるっと欧州一周30日【Day-2】

8/28/2015 Avise-Mon't Saint Michel モン・サン=ミッシェルへ

朝の遅いヨーロッパ

Les Avisesの朝は遅い、というかヨーロッパはどこも遅い。朝早いのはパン屋だけなのである。7時に街を散策しようと着替えて部屋を出たが、ホテルの入り口の鉄扉には鍵がかかって開けられない。しぶしぶ部屋に戻る羽目になった。昨晩は雨がしっかり降っていたので、この時ホテル全景を初めてゆっくり見た。 向かいの教会の高低大小のついた素晴らしい鐘の音が8時に鳴り、それとともに開門したようだ。ホテル前EPERNAYに向かう通りはシャンパーニュ通りと書いてある。そこらはシャンパンのメゾンだらけで、街を取り囲むのはシャンパンのためのシャルドネ、ピノ・ノアールなど、見渡す限りの葡萄畑である。地質は場所によって違うが白い石灰岩地質が多く目に付いた。

運転上手なフランス人

今日の目的地はここAvisesから西へ550kmのモン・サン・ミシェルである。この距離は東京から兵庫県の神戸を超え、姫路手前の加古川あたりまでの超ロングドライブになる。丸一日の運転を覚悟して先ほど見つけた早起きなパン屋さんのパンを朝食にし、朝10時にホテルを出発した。昨日来た道を戻り、高速道路<A4>をまずパリへ向かう。パリを取り囲む首都高速のような環状線に乗り損ねて、一度パリの街中に降りてしまった時は正直あぶら汗をかきまくった。何とか<A13>に乗ることができ、ROUEN~CANEを目指す。これもTomTomのおかげだ。

この頃気付いたのは、フランスの高速道路は何と快適なのだろうか、ということである。数か所の料金所もくぐり、左ハンドル、マニュアル車のじゃじゃ馬オペルにも慣れてきて周りをゆっくり観察できるようになったからだろう。フランスの制限速度130kmの高速道路においては、クルマは130kmで走っているのである。当たり前といえば当たり前のように聞こえるが、日本では短い時間であればこれが可能な高速道路もあるが、その心地良さはトラックや軽自動車などにはかなくも遮られる。ここは追い越し車線をノロノロ走るトラックはほぼゼロできちんと走行車線を走っているし、普通車も追い越し車線をずっと走るクルマは少なく、走行車線をほぼ制限速度めいっぱいで走っている。また少しの車間距離でも前にばんばん車線変更して入ってくる。でもそれは最近日本で取り沙汰されているような妨害運転ではなく、ストレスなくすっと入ってくるのだ。何て運転がうまいんだと感心させられす。フランスはWRC選手の層が厚いわけである。 このような状態なので500kmなら5時間で着くことが可能だということが2日目に発見できてツイている。初めての給油とSAでのランチも無事に済ましてまた西へ。 

ノルマンディーへ

モン・サン・ミシェルを目指すうちに、高速道路のあまりの快適さから意外と早く着けそうな様子になってきたので、ここまで来たらノルマンディ上陸作戦跡を急に見たくなった。CAENの先に連合軍が上陸したオマハ・ビーチがある。その中の拠点のひとつ。アロマンシュ・レ・バンに足を伸ばしてみることにした。多くの観光客が訪れていたが、日本人らしき人とは1人もすれ違わなかった。遠浅の海岸を散策しながら、プライベート・ライアン」の冒頭で砲弾が飛び交う、海が赤く染まったあのシーンを思い出しながら黙とうをささげた。

今日のノルマンディの空と草原はとても平和である。この平和がずっと続きますようにと願わずにはいられないような、抜けるような青い空に白い雲が浮かぶ。この牧草地でとれた牛乳から世界的に有名な白カビチーズ「カマンベール・ド・ノルマンディー」が作られているのだろう。またこの辺りは葡萄ではなく林檎の木が多く、ワインではなくシードルが作られている。

そしてアルマンシュ・レ・バンから約80km走って、ようやく遠くにあの見慣れたシルエットが姿を現し始めた。まだもう少し距離がありそうだ。

モン・サン・ミシェルは言わずとしれた世界遺産であり、近くまで行くともの凄い数のクルマとバスである。今日泊まるのは駐車場からさらに奥、モン・サン・ミシェルから手前2kmちょっとのLe Relais du Royというホテルである。一般駐車場をぐるぐる回って、モン・サン・ミッシェルへの道を見つけたものの、どうやってバーを越えて先へ進むのかわからない。みんなはかなり手前にある駐車場でクルマを降りてから歩いて向かうのだ。ホテルへ電話したら方法を教えてくれて16時半ころにチェックインできた。今日の行程591km。寄り道した割には早く着いた。上出来である。             昨日のシャンパーニュは雨で肌寒かったが、今日は夏を取り戻したような暑さで、ホテルの部屋もとても暑かった。部屋を冷やそうにもなんと冷房が無く驚いた。年季の入ったホテルのようだが不快感心はない。こんな時はシャワーを浴びて真っ裸になるしかない。                      
夜は今日のドライブに地元産の牡蠣と白ワインで乾杯だ。うーん、牡蠣は60点。。明日は世界遺産めぐりだ!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?