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イギリス旅)ブリストル)19世紀の「イーロン・マスク」、ブルネルと産業革命

イングランド西部の街、ブリストルを訪れました。19世紀の「イーロン・マスク」と呼ばれる起業家、イザムバード・キングダム・ブルネルと産業革命の足跡を存分に感じることができました。


19世紀の「イーロン・マスク」ことブルネル

イザムバード・キングダム・ブルネルを知っている日本人は少ないかもしれません。実は英BBCが選んだ偉大なイギリス人100人のランキングで、ウィンストン・チャーチルに次いで2位にランクインしているのがブルネルです。

ブリストルのブルネル博物館では、館内の案内人の方が「今でいうイーロン・マスクみたいな人よ」と教えてくれました。産業革命の当時で色々なテクノロジーを駆使し、自ら経営もしつつ、色々な世界初を生み出した人です。

ブルネル博物館に飾られた大きなブルネルのスナップショット

世界初の大西洋横断を達成した鉄製蒸気船「グレートブリテン」

偉業のひとつが、世界初の大西洋横断を達成した鉄製蒸気船「グレートブリテン」の設計・運航です。当時木製が主流だった船を鉄製に変えました。

ブリストルには、当時のグレートブリテンが鎮座し、博物館として訪れることができます。実際に向かいました。

ブルネルの発明のひとつが推進力としてのプロペラの発明です。これまでパドル式だったものを、プロペラに発展させました。

プロペラ式の駆動
ブルネルのプロペラと呼ばれる

ドライドック(乾ドック)に感動

このグレートブリテンは、当時造られたドライドックに転じているというのがポイントです。ドライドックとは、船の修理・点検施設のことです。いったんは水を入れた状態で船をドックの中に入れ、その後排水することで、船を乾いた床の上に置くことができます。

ドライドックと呼ばれてすぐに思いつくのは、徳川幕府が幕末に造った横須賀のドライドックです。小栗上野介の指揮で作られ、「仮に幕府が倒れたとしても、後世に使えるものができたことに意味がある」という逸話で有名です。現在も同地のドライドックは、米軍横須賀基地の施設として使われています。

ドライドックの下から見学

この写真のように、グレートブリテンはドライドックの中に置かれています。天井はガラス張りでその上には水が張っています。そこまで海水が流れ込ませておいて、その後に水を抜いて船が乾いた床の上にある。この仕組みがわかりやすい素晴らしい展示です。まさか自分がドライドックの中に入ることができるとは。とても感動しました。

ドライドックの床を木材で補強

上記の写真のようにドライドックの床は木材で補強されています。これもブルネルの指示だったとのことです。

大西洋三角貿易の拠点、ブリストル

ブリストルは港湾都市で、西欧、アメリカ、アフリカをつなぐ大西洋三角貿易の拠点として栄えました。こうした名残を、今でも感じ取ることができます。

港湾都市ブリストル

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