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バキューム物語(デジタルリマスター)

はじめに

先日、小学校以来の友人で、バンド活動をともにしたこともある岡田くん(@OKDskaterskater)から驚くべき知らせがもたらされた。小学6年生当時、彼と僕とが共作したし尿くみ取りSF巨編『バキューム物語』が、20年越しに発掘されたというのだ。顔を合わせるたび、幾度となく話題に上がることはあったものの、どこに消えたのか判然とせず、記憶の奥底に葬り去られようとしていたところ、岡田くんの実家から偶然に見つかったのだという。思いがけない報に接し、僕はビビった。

急ぎ和歌山に駆けつけ、久々に目にした原本はワープロ打ちの感熱紙プリント。もはや残された時間は少ない。そこで取り急ぎ、紙ベースの文章をデジタル化することにした。そうせねば、この国の言論に大いなる損失がもたらされる――彼と僕との共通見解であった。これでSiriにも音読してもらえる。やったぜ。

デジタル化にあたっては、本文中の「糞」という言葉の頻出ぶりにおののき、やたらな一人称の揺れ、読む人を不安にさせる句読点の用法にも喫驚したが、そこは小学6年生の感性を尊重した。誤字脱字の再現にも細心の注意を払った。なかにはまずい表現もあるが、そこはコンプライアンスの「コ」の字もない小学生の放言として、お見逃しいただきたい。というわけで、20年ぶりの『バキューム物語』を以下に書き記す。

本編

(この話に出てくる「糞」と言う表現は、「ふん」と読むのではなく「くそ」と読むのでよろしくお願いします。)

僕は吸取うん太。15歳。15歳ながら、父ちゃんの仕事を手伝っている。
その仕事とは・・・・・・・バキュームカーの運転だ!!!!!
僕は13歳の頃から父ちゃんの仕事場で働いている。
今日も仕事があるのでまた明日お目にかかりましょう。

次の日・・・・・・
ボドボドボドギュギューーーーボットン・・・・・・・
「ウエーー、くせーーーーーーーーー!!!!!!」
プーン、プーン、プーン・・・・・
実は、僕の手伝っているのは・・・ホースを現場まで運んでいくことなのだ!!!!!!
いつも臭いが手にしみつく。
さらに、運の悪いときはホースが破裂して糞まみれになるときもあるのだ。
あのときは気持ち悪かったぜ。

さらに、これも嫌だったな。
な、なんと、仕事の後に出されたご飯が・・・・・カレーライスだったのだ。
糞を吸い取った後のカレー、気持ち悪かったぜ。

さらに、こんなこともあった。なんと、銭湯帰りの爺さんが自分の糞を吸い取ってくれというのである。
仕方なく我々は吸い取ってあげることにしたのであった。
その量の凄いこと・・・・10分後、すべての糞を吸い込んでもらった爺さんは、
やったーーって感じの顔で帰っていった。
いやーそれにしてもあの量は凄かったな。

様々な糞を吸っていると色々なことが分かってくるものだ。
豪邸の現場では消臭剤がきいているのでさほど臭いことはない。
しかし、ボロ家になってくると臭すぎる。
あまりの臭さに鼻が曲がりそうだ。

いままで吸い取ってきた中でこれは驚いたな。
な、なんと、UFOに乗る、宇宙人の糞を吸ったことがあるのだ。
UFOの現場には接続用のコネクタがあり、臭くなく、非常に良かったな。
代金の代わりにもらった、宇宙石は今でも大切に保管されている。(後に、社員の中から宇宙人の糞ではないかという説が浮上した。)

もっと驚いたのは、ある公衆便所に市からの要請で、吸い取りにいったときだ。
なんと!!!!!
便所のドアから、糞があふれだし、道路まであふれだしていたのだ!
そして、少しずつ吸い取っていたら
なんと、いつかの銭湯の爺さんが気張っていたのだ。
「ウーーーーン、いつまででるんだこの糞は・・・・、気張っても、気張ってもしつこく噴射され続けている・・・・・・・、そこらじゅう糞の海じゃないか!!」
「・・・・・・」
「ギャーーーーー!なんつー臭さどぁーーーーー!!!!!」
この後、失神した僕はバキュームカー001で、病院に運ばれることになったのだ。
この爺さんのことは今でもうらんでいる。

僕の会社はバキュームカー
僕の会社には、様々な特色を持ったバキュームカーが存在する。
これからそのバキュームカーたちを紹介することにしよう。

バキューム001
まず、一番ノーマルなタイプの001から紹介しよう。
装備 ht型バキュームホース
   残量メーターyt型
   詰まり直し機jh型
このような装備を搭載した001は全国各地で活躍している。

バキューム002
装備 wq型バキュームホース
   巨大糞破壊ミサイルlp型
   残量メーターhj型
   詰まり直し機fd型
   照明ライトsw型
新しくミサイル、ライトを搭載した002型は海外でも活躍している。

バキューム003
002をさらに強化改造した003型の紹介だ。
装備 1k型バキュームホース強化スペシャル
   強化型wt糞破壊ミサイル
   残量メーターwz型
   10000ℓタンクrwスペシャル
   照明ライト強力rkスペシャル
   詰まり直し機qc強化型スペシャル

この三台のバキュームカーは全国各で活躍、その名を轟かせている
我々は毎日のように改良に取り組んでいるのだ。

ここで、今までで一番、糞の量が多かった三つの現場を紹介しよう。
名付けて「糞量ベスト3」ダッ!!
3位 隣のおっさんの現場 18700ℓ
2位 市役所の現場 20000ℓ
そして・・・、一番多かったのは・・・・、
1位 某公衆トイレ 1234567890ℓ

この様にとてつもなく量が多い現場が出てきたので改良型003が完成したのであった。
しかし、003に全ての糞が入りきることはなかった。
しかし、新しいバキュームカーを作る資金はなかった。
そのため、我々は仕方なく、数十回に分けて吸い取ることにしたのであった。

ついこの前、我々の会社の前に、大手汲み取り業者が、やってきて今、汲み取ったばかりの糞を、我々の会社に噴射にしにきた。
そのとき父ちゃんが言った、「これは、全面的な糞戦争になる・・・・」
その間も絶え間なく糞は、噴射されている
「うわー!!!」僕は、糞まみれになりながらも、敵のバキュームカーに近づき噴射口に、石を詰めてやった・・・、「ばちゅーうううううん」と、音が鳴ったかと思うと敵のバキュームカーは糞が膨張して破裂したっ!!!

僕は気絶していたのだろうか・・・・・
しばらくして目が覚めるとそこらじゅう糞の海だった。
「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
僕は、また気絶してしまった・・・・・・。
(父ちゃんに聞くとそれから三日ほど昏睡状態が続いたらしい。)

私ほどのベテランになると、技術も向上してくるものだ。
2年前、臭くてホースが重くて持つこともできなかった俺だが、今では小指と親指だけでつかむことができるようになっている。(その理由はただたんに、臭いのが嫌だからだ。)

お駄賃も二年前より上がった。1回百円から1回百一円になったのだ。すごいだろ。
20歳になったら、千円になると父ちゃんが言っていた。・・・やったぜ!!!!!

僕がバキュームカーの仕事に就いた理由はバキュームカーの後ろにつかまって風を受けるお兄さんに憧れて志願したのだ。

あの銭湯の爺さんのように大量の糞を排泄するやつが最近急増している。
そこで政府が「汲み取り業者救援作戦」と、題して我々、業者に301万円の義援金と一年間に3000ℓ以上の糞を排泄したやつは、宇宙空間にある無限糞墓地に一年間の追放が命じられることになった。ここはブラックホールと直結しているのでいくら出しても吸い込まれていくだけなのでたまることはないのだ。

この法律は「大量排泄物撲滅法」と名づけられた。
しかし、追放され、一年たって戻ってきたやつが、またまたこりずに排泄物を大量に放出する奴がいるそんなやつは、また無限糞墓地におくられる。それでも、こりない奴は、ブラックホールに直接ぶち込まれるのだ。そして帰ってきた奴は・・・・・・・・いない。

こんな法律ができたおかげで、仕事が楽になったのだ。
しかし、残念なことに僕のおじいちゃんもブラックホールにぶち込まれてしまった。
今、現在我が国の四分の一が、今、糞とかしているのだ・・・・。

そのため政府は全国各地の汲み取り業者を東京に集めた。
そこで聞いたのは題して・・・「全国糞なくしちゃおうね運動」なのだ。
我々、汲み取り業者は地域ごとにグループ分けされて各自、糞の吸い取り作業に取りかかった。

・・・・それから何年経っただろうか・・・。糞は全国各地から無くなったのだ!!!!
お駄賃はいつの間にか1回1000円に増えていた。
そう、僕は「ハタチ」になったのだ!!!!!
僕は臭い作業着のまま成人式に向かった。
ここで、自分に向けられるひややかな視線。
ある女がつぶやいた。
「あの人臭いよねーーーーーーーーーーーーーーーー」
僕はあの時、おもいっきりショックを受けた。そして、鼻を作業着に当ててみる。
「・・・・・くっさーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
僕は倒れてバキューム003で病院に運ばれることになったのであった。
確かにあれは臭すぎた・・・・。洗っていくべきだった・・・・。
いや、いっそのことタキスィードでいきべきだった・・・・・。
あのことは今でも後悔している・・・・。

同じようなことが、甲子園でもあった。周囲のお客様の鼻が曲がっているのである。
・・・・鼻は本当に曲がっていた。
ちなみに試合の方は3-0でぴろしまが勝っていた。(阪神負けた。)

「最近、あまりバキュームカーをみかけなくなった。」と、言う人もいるかと思う。
そういう人達のために「全日本汲み取り友の会」が主催する「全日本バキューム博」が、和蚊山城、土の丸広場で開かれたのである。
我が社も最新型、ミサイルを装備した003を出展した。
003は他のバキュームカーをしのいで子供から大人まで大人気を博した。
バキュームカーの古い部品を売るバザーでも我が社は大人気であった。
あれ以来、我が社の人気は衰えることを知らず全国各地から依頼が殺到した。

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そして十年の月日が経った。今は、人々は宇宙ステーションに住み、宇宙旅行にでかけるようになった。ブラックホールに近いステーションは、糞はそこに捨てればいいが、遠い所は、そんなわけには行かない、そう言う場所は、我々が、政府の義援金を使い制作した「ロケットブースター」付き「004バキュームシャトル」が威力を発揮した。

昨日のことだ、だいぶまえに糞を吸ってやった宇宙人と再会を果たした。
(やはり、宇宙石は糞だったらしい。宇宙人は真実を告白したのだ!!!!!!!!!)
そのとき宇宙人が言った。「%&’’%$#”≦≧=”””’%#”〒$}」
通訳すると、「コノマエ・りすとらサレテシマッタノデス、デキレバ、アナタノかいしゃデハタラカセテクダサイ・・・・・」と言って来たので、別に断る理由もないので、やとってやった。

宇宙人の提案で、会社名を「mr・バキューム」から「プリリカンパニー」に変え会社自体も、(有)から(株)に、変わった。
所有するバキュームシャトルは30000000000000000台を越え、今では宇宙一の汲み取り業者になった。(ははっはははははすごいだろ!!!!!!!)
年間汲み取り量も1223344555666777009809330ℓを越えた。

しかし、宇宙一だといっても、油断はしていられない。なぜなら、最近、我々のバキュームシャトルを「宇宙海賊」と名のる男達がジェットホバーに乗って襲ってくるのである。
そのため、我々は総資産1000兆円を使ってバキュームシャトルに改造を施したのだ。
会長である父ちゃんの指示でバキュームシャトルの左右にレーザー砲を、
艦体上部にミラクルスーパーウルトラスペシャル砲を装備した。
すると、宇宙海賊たちはぱったりと姿を見せなくなった。

そうしてぬくぬくとやってるうちに、今度は海賊より強い装備を持った
「宇宙山賊」と、名のる男達が、良い肥料になると言って
バキュームシャトルのタンクを爆破しにきたのだ。約18台が、被害にあった。
会長の指示でタンクに強化を施したのであった。
それからもしつこく爆破しにきたが、強化タンクのおかげで糞が飛び散る事はなかった。
爆破できないと、わかった宇宙山賊たちは、それ以来ぱったり姿を見せなくなった。

しかし、安心はできなかった。
宇宙海賊と宇宙山賊と、前に糞を噴射してきた大手汲み取り業者が、手を組み攻撃してきたのだ。
むこうは、無人糞強奪システムを搭載した小型宇宙船で、糞を強奪していき、各ステーションにばらまき我が社の信用を落としにかかった。
レーザー砲1発でやられるほど弱い奴らなのだが、数が多いのでいくら撃ってもきりがないのである、そうこうしているうちに燃料が切れ、糞を奪われるのである。
今まで奪われた糞の量は推定で1234567890ℓである。
・・・・多すぎる・・・・・・・。

ステーションの住人は日に日に降ってくる糞に不満を募らせている。
住人Aの話「俺が気持ち良く露天風呂に入ろうとしたら・・茶色い湯だったんだ、そこで俺は、てっきり入浴剤だと思って、頭で洗ってしまったんだぞ!!!!!!!」
などの苦情が殺到しているのだ。
このままでは・・・・・・・、我が社は倒産だ・・・・・。
・・・・・・・・・オオーマアアーーーイガアアアーーーーーーーーーー!!!!!!

日に日に、契約先が減っていったのもこのせいだ。
このままでは本当に倒産してしまう・・・・・・。
このとき、私はとんでもない秘策を思いついていたのであった。
それは・・・・、「おとりくりすますすぺしゃる」である、この作戦は、バキュームカーの中に、雪をつめておくのだ・・・・・えっなんでそんなことするのかって?
我々の調査で、敵の宇宙船は、12m以上のもので糞の臭いがするものだけを攻撃して、その中身をステーションにぶちまける機能しかないのである・・・・・・・・・・・・・
と言うことは、中に雪を詰め込んでおけばそれを、勝手に降らせてくれるのだ!
そうすれば、今は、クリスマスの時期だから、契約者も喜ぶはずだ。

そして・・・・・・・・作戦は大成功だった・・・。
それからはバキュームカー004にハーブの匂い等をつけて、喜ばれるようにしたのだ。
クリスマスには、プレゼントをバキュームカーで届けてやった・・、子供達は・・・・とても喜んだ。前までは、「うんこのおっさん」と呼ばれていたのがバキュームカーおじさんと言われるようになったのだ!!!(すごい効き目だ・・・・!!!)

今ではあのバキュームカーは大人から子供まで、皆に親しまれている。
さらに、子供の憧れの職業ナンバー1にまでなっている!!!!!!!!!!!!!!!
昔とはえらい違いである。あれだけけなされていたバキュームカーも今では
アニメにまでなっている。(ちなみにそのアニメの題は「走れ!バキュームカー」である。)

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うちの社員の皆さん
今では9000000000000000000000000000人の社員をかかえる我が社だが、創業当時から支えてくれた社員、それに、おもしろい奴達を紹介したい。

海野 糞夫
32歳
身長168cm 体重78kg
mr・バキュームの頃から我が社を支えてくれた。海野君から紹介しよう。
海野君はmr・バキューム創業2年目に入社した。
経理課に勤務し、我が社の金の全てを知り尽くしている。
003、004、を制作する決断を下したのも海野君である。
今は経理部長になり、なお一層の活躍が期待される。

便田 糞太
34歳
身長158cm 体重89kg
創業当時から「永遠の平社員」を目標に入社した便田君を紹介しよう。
便田君は平社員として現場で活躍する、ただのサラリーマンである。
今でも平社員として現場で活躍している。

臭野 便大
31歳
身長208cm 体重98kg
臭野君は長身バキューム運転手である。
気絶した私を病院まで連れていってくれたのも臭野君である。
全日本バキューム親善野球でもエースで4番で打ったらホームラン48本、
守ってはパーフェクトゲームを達成・・・・・・・・と、思ったら最終回にホームラン10本打たれてチームはサヨナラ負けした。
あれから全員にふくろだたきにあったのは言うまでもない。

大 便太郎
21歳
身長178cm 体重65kg
次は、今年入社した大君の紹介だ。
大君はうちの会社でただ一人の金髪社員である。
どじょうすくいがとくいで酔っ払うといつもやってくれるユニークな奴だ。
他にも体の穴と言う穴でたばこを吸うことができるのである。

宇宙人!
身長182cm 体重58kg
もともとは、∫星の地球観光担当の公務員だったが、あまり地球の人気がなかったのでリストラされてしまったのだ、∫星には、奥さんも子供も、いるらしい。

ロバート・プリリーノJr博士
56歳
身長158cm 体重63kg
幼い頃から、糞に興味をもち、研究してきた、自称「うんちゃん博士」である。
003型の研究開発に取組み、バキュームカーの改造、制作に数多く携わってきた。
自ら糞を食して研究し、宇宙空間での糞の飛び散り方の研究を重ね
004型のバキュームシャトルを開発したのも彼である。
常に平社員の陣頭に立つ姿は社員の尊敬を集めている。

このあたりで社員紹介を終わらせて頂きます。

最近、また糞の吸い取り量が増えてきている。
去年、一年で一戸あたり平均3000000ℓだったのが、
今年は、一戸平均なんと500000000ℓになっているのである。

先代社長(元プリリカンパニー会長)の父ちゃんが資本金1000兆円の内100兆円を使って新バキュームシャトル005を制作するよう命令した。
プリリーノ博士を中心とした開発メンバー達が005制作に携わった。
工作用紙に書かれたそのバキュームシャトル、それは今までに例を見ない姿だった。
吸い取り車両とは思えないその美しいフォルム、そして、素晴らしい装備の数々。
まさにそれは私の目を驚かせた。
その姿をここに描こうと思う。

それから数か月後、005が10000000000000000000台完成した。
どうだ、すごいだろ!

ここらで、この前あった大事件を教えよう。
それは、わたしたちが、フンコロ星で糞を汲み取っていたときのことだった・・・・・・・・・・・
「こらーーーー」
振り返ると、なんと1フンコロ成人が食料を強奪するなと言って、抗議してきたのだ。
ちょうど私も平社員の職場を視察してきたのでその様子を生で見ることができた。
005を襲う姿はとても恐ろしく、見ていられなかった。(とは言っても見ていた)
005の操縦士、臭野便大はとっさの判断で005前方に付けられた
糞放出ハッチを開いた!
その瞬間フンコロ星に数千万ℓの糞が放出された。
「ぶちょうちゅいくおくぇえええええええ」
フンコロ星人は、とても喜んだ・・・・・・・。
私は、フンコロ星に、業務拡張と言うことで、糞マーケットを作った・・・・・・・・・
結果は、大成功だった、そこには、地球人から火星人まで様々な、糞を取りそろえているのが、よかったようだ。

最近うちの会社では、サーヴィス(サービス)として、無料でトイレの清掃および点検を行っている。
点検に行くとごくまれに「糞詰まり」が起こっている家がある。
そういう事が起きている家は大体決まっていて、その家に行くたびに詰まっているのだ。

糞詰まりを治すのにも005は活躍する。
まず、便器の穴に吸い取りホースを接続する。そして吸引スイッチを押すのだ。
ジョヴィヴィヴィヴィーーーーーーーン・・・・・・
その瞬間ドボボボボッと、いう音と共に糞は吸い取られた。
これでまた一つ糞詰まりの家が消えたのであった。(しかし、この家はその二日後にまた糞詰まりになっていた)
最近はごみの回収もやっているのだ。

そういえばプリリーノ博士が、トイレの消臭剤を開発した事も忘れるわけにはいかない。
何と、下水道に入れると、下水道がハーブの香りになるぐらいすごいききめなのだ。
そしてプリリーノ博士は、調子に乗り快適なトイレを作る計画は立てたのだ・・・・・。
その名も・・・・。

プロジェクト
「楽園〜天国のようなトイレ計画」
・・・である。

しかし、そのトイレにジェット水流のビデ(尻を洗う装置)をつけたところ、勢いが強すぎてトイレ中に、便器と一緒にふっとぶと言う恐ろしい事件が3件もあり、販売中止になった。
水圧は相当強かったらしく、3人中2人が尻にけがをおった。もちろんトイレは粉々だ。
この3人が我が社を訴えて裁判となった。
裁判は慰謝料2000万円の支払いと、100日間の営業停止処分だった。

この話のはじめにホースが破裂して糞まみれになると言う恐ろしいはなしをした。
しかし、今ではその被害は消滅したと言っても過言ではない。
我が社の汲み取り技術が向上した証拠だ。
ご近所の方々に大迷惑をかけた「破裂」が無くなったことは汲み取り史上最高の偉業だ。

我が社の汲み取りは永遠に進化し続ける。
そして、これからも色々なバキュームシャトルが登場するであろう。
我が社は最新汲み取り技術の採点として活躍し続けることだろう。
父ちゃんは10年前に亡くなった。
私ももう還暦を迎えた。
しかし、プリリカンパニーは衰えない。永遠に宇宙に君臨し続けることであろう。
その10年後、吸取うん太は糞タンク掃除中に足をすべらせ、死んでしまったのだ。

ちょうど、父ちゃんが死んだのと同じ12月31日の事だった。
墓にはうん太が死ぬ間際に残した
「守る/みんなの糞を/みんなの汲み取りを/」と、いう言葉が刻まれた。
うん太の死後も目覚ましい発展を遂げたプリリカンパニーは
これからも宇宙一の汲み取屋であり続けるであろう。

おわり

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