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自分の声を取り戻したい、その思いを届けるために〜シャント発声 補助金導入〜

喉頭がん手術で声を失った壮年の悩み

江東区にお住まいのある壮年が、声帯に影響の出る喉頭がん手術をした。手術後、シャント発声法でカセットを入れて自分の声が出る訓練を続けてきた。月に一度、のどの中の消毒や機械の交換をしているが、その費用は、月に3~4万円もかかる。もっと安価なもので代用すると電動の変声器具があるが、それだとロボットのような声になってしまうという。電動の声だと、大事な商談など仕事に支障をきたし、場合によっては偏見の目にさらされる場合も。毎月かかる費用を負担してくれる補助金を行政に申請することができないものか、悩んでいた。

※ご参考: シャント発声について
https://www.ginreikai.net/発声について/手術を受ける方へ/シャント発声とは/

一人の声を聞き、寄り添う

そんな時、関根区議に相談する機会があった。関根は「声は仕事の必須品。必須品に対して、区から補助をもらえないだろうか」「電動の声だと周りの人から変な目で見られてしまう。これは人権の問題。そういった人の人権を守りたい。」と涙ながらに受け止めた。

即行動。粘り強く、伝え方に心を砕いて

早速行動を起こし、行政(区役所)とのディスカッションを開始。議会でも治療の具体的な費用を丁寧に説明し、人権問題として取り上げるべきことだと訴えた。また、議会で紹介する際に心がけた事として、当事者で無い方々に、いかに分かりやすく伝えられるかを念頭に置いた。ある時は、有名アーティストの喉頭がんのエピソードを取り上げるなど、伝え方にも心を砕いた。その結果、遂に区長の承認を得て、予算の申請が通った。シャント発声に伴う毎月の消毒や交換費用の負担軽減として、区による2万円の補助金が決定した瞬間だった。行動開始してより、わずか4か月の出来事であった。これは、東京23区で初めての事案だったそうだ。

編集者メモ

後日、関根区議に相談を寄せた壮年ご本人に、お話を伺う機会を得た。ご相談者は「関根区議に感謝の言葉しかありません」と、笑顔と共に、ご自身の力強い声で語っておられた。一人の人生を守るため全力疾走する生き方に、政治ってかっこいいと思えた。

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