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笑顔で自分の気持ちを言葉にする。その難しさと偉大さ

「辛い時に、笑顔でいる」
それ自体、簡単ではありません。
でも、より難しいこと。

それは、「笑顔で自己表現できること」。
自分の気持ちを表現するのは、言葉でも文章でも難しいものです。
特に悔しさや失敗を、口に出すのは大変。
その事実・感情にしっかり向き合っていないと、できないからです。

森智香子選手は、その両方ができる選手です。
3000mSCのキツイ競技も笑顔で乗り切り、辛い記憶も笑顔で話します。

「11月の駅伝で抜かれたのが悔しかったから、今がある」
「今まで自分で避けてきた(長い)距離にも挑戦している」
そんな想いを、自分自身の言葉で明るく話す彼女。

自分の気持ちを言葉にする勇気。
それは、彼女の強さの証明のような気がしました。

連戦と連発される記録

春のトラックシーズンが明けた4月。
森選手は、各地の大会に盛んに出場しはじめました。

まとめてみると、以下のような感じ。

📅4/4(日)東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ
5000m 2着 森 智香子 16'19"57
📅4/25(日)兵庫リレーカーニバル
女子2000mSC 8位 森 智香子 6'48"28
📅4/29(木)織田幹雄記念国際陸上競技大会
女子3000mSC 8位 森 智香子 10'19"74
📅5/8(土)日体大長距離記録会
5000m 2着 森 智香子 15'42"00 ★自己新記録
📅5/9(日) READY STEADY TOKYOー陸上競技
3000mSC 5位 森 智香子 9'58"40
📅5/15(土)第63回東日本実業団陸上競技選手権大会1日目
1500m 3位 森智香子 4'14"97 ★自己新記録
📅5/16(日)第63回東日本実業団陸上競技選手権大会2日目
3000mSC 1位 森智香子 9'50"67 ★大会新記録

特に4月末からは、22日間で6レース。
5000m翌日に3000mSCに出場するなどの鉄人ぶり…。
(移動だけでも大変そう…)

そして、何よりすごいのが、この日程で、
数多くの自己記録・大会記録を残していること。

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「冬季でしっかりスタミナはつけて来たので、それをレースにつなげたいと思って連戦を組みました」

その言葉を自分自身で実践する、充実ぶりです。

苦手と向き合えた悔しさ

好調の理由を森選手は、こう語ります。

「今まで避けていた距離(の長さ)を克服するため、冬にしっかり走り込んだのでスタミナがついてきました。もともとスピードは得意な方だったので、もう一度自分の速さが出せる体作りをしてきたつもりです。その両方に取り組んだのが、様々な種目の結果につながっていると思います。あと、去年の11月の駅伝で負けた悔しさも、要因のひとつです」

駅伝の悔しさというのは、昨年のクイーンズ駅伝駅伝。
終盤で自分が抜かれて、日本郵政グループ女子陸上部に
1位の座を譲ってしまった記憶。
これにより積水化学は2位でフィニッシュしました。

駅伝は全員で戦うもの。誰かひとりのせいではありません。
それでも、本人の悔しさは相当だったと思います。

「新谷さんの勝ちにこだわる気持ちにも直接触れて、刺激を受けたし、他の人に背負わせてはいけないと去年痛感しました。最後に逆転されて、すごく悔しかったし、逆に自分がもっと走れたらこのチームが(駅伝で)勝てると感じた。これが自分の役割と思って、頑張る姿勢を示していけば、若い選手たちにも伝わるものがあるかなと思って取り組んでいます」

勝負の日本選手権へ

5/16(日)の東日本実業団陸上。雨中の厳しいコンディションの中、3000mSCで大会記録をマークした後、森選手は語りました。

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「疲労もある中、これだけのタイムが出たのはすごく自信になりました。最後のガッツポーズは、あと1ヶ月後の日本選手権に向けてかなり良い感覚が掴めたかなという喜びから出たものです。日本選手権で4年前に優勝しましたが、もう一回基礎じゃないですけど土台を作って、その時に戻るんじゃなく、進化することを考えて取り組んだ結果今がある。だから奢らず、日本選手権でも大きな舞台で力が出せるようにしていきたいと思います」。

6月末の日本選手権。
その笑顔はどんな輝きを見せるのか、注目してみたいと思います。


文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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