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分かってるよ、チョコボ

「ママ、地元以外での就職もありかなあなんて考えているの」
県外の大学に進学した当初は、地元に帰りたいとワンワン泣いていた我が娘が、2回生を終えそうな今になって、そんな事を言い出した。

まあね。いいけどね。うん、ママはあなたを縛りはしないよ。自由に、好きな道を。

好きな、、じわっ。

寂しいな。絶対帰ってくるもんって言ってたんだけどな。ヒモでもつけておこうかな。ダメだよね。

ソファーの上で丸まって、チョコボのぬいぐるみに話しかける。

「帰ってこないかもしれないんだって」
「ダメだよ、娘ちゃんを縛っちゃ」
「分かってるよう、分かってるけどさ」

問答は続く。チョコボ?ねえ、チョコボ。