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私の努力次第、ダーリン

クララが立った(涙)ばりに、父が歩いた。驚き。
土曜日に、父の体調を見ながら日帰りロングドライブをしてきたが、孫が通っている大学をこの目で見たいという執念というか、義務感、いや祖父心は不可能を可能とする。

母はやはり、おにぎりを作ってきた。
父は、長い時間頑張った。本格的な授業が始まる前の大学は閑散としていたが、かえってそれが良かった。守衛さんも父の為に色々親切にしてくれた。

・・・

今後ポツリポツリと色々思い出すかもしれないが、一番ハッとしたこと。
娘を送り届けた帰り道、母に喉が渇いたのでコンビニに立ち寄って欲しいと言われ、しばしコンビニの駐車場で車中父と2人だけになった。

ぼそっと父が、「※※(娘の名前)は泣かんなあ」と言う。その一言で言いたい事が分かった。

「泣きそうな顔をしていたのに、泣かないのは、す、す、、何かスレースがあるんだろう」

スレースを脳内でストレスに変換しつつ、よく気付いたなと驚いた。祖父としてちゃんと、孫の様子を見ていたんだなあ。何かを考え込むような父の顔。

・・・

無事に帰宅して、帰り際に「何かあったらまた頼む」と父に言われた。分かったよと返事をしたが、または有るのだろうか。
または無いかもしれないと思ってしまう約束は、少し寂しかった。

いや、行きたいと思った。だから、行った。
いい日帰りの旅だった。それで良かったのだ。
うん、良かった。