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トランスサタニアンと中年の危機

ユング心理学の用語に「中年の危機」というものがあります。これは、人生80年として40歳前後の半ばをちょうど「人生の正午」として、その後は後半になるので、人生も集大成になるわけですが、その前に来る不安や恐怖のようなものを総称して言っています。
占星学でも、この40代前半はまさに、トランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)が次々と試練を与える時期で、この、トランスサタニアンのハードアスペクトこそが、成長のための緊張となり、そこを乗り越えた時、人生に深みが増し、ハードルが一歩前進するわけです。

以前の記事でも「ミッドライフクライシス」というものを書いていますのでそれも参考にしてください。

まずは、36歳~39歳ごろ、ネイタル冥王星とトランジットの冥王星がスクエアになる時期が大体の人にやってきます。(冥王星の周期は一定していないので、一つの星座に13年~16年ぐらいいます)その時、意識の変革を余儀なくされるような出来事に遭遇しがちですが、「なぜ自分だけが」とか、誰かのせいにしたりすることなく、あくまでも自分の敵は自分自身であり、問題解決の糸口は自分の内面にあるということです。なのでこの時期に試練が訪れた場合、いかに自分の内面としっかり向き合えるかがカギになるでしょう。
次に、ネイタル海王星とトランジットの海王星がスクエアになるのがだいたい40歳ごろ~45歳ぐらいです。そして同じような時期に、ネイタル天王星と、トランジットの天王星がオポジションになりますので、この時期こそまさに「中年の危機」を実感する人が多いはずです。もちろん、それが起きるハウスにおける事象が主になるので、ハウスいかんではあまり表だった変化はない人もいます。でも、時期的にもやはり男性だったら仕事面での責任が重くなる時期ですし、家庭でも子供に一番お金のかかる時期です。さらには中年になり、体力も衰えてくる時期でもあります。女性にとっても、子育てはひと段落ですが、子供が思春期になったりして別の意味で大変だったり、仕事と家庭のバランスになやむ人も多いでしょう。中には離婚などを経験する人もいます。子供が巣立った後の人生設計について真剣に考える時期でもあるかと思います。しかも、思うようにはなかなか現実がさせてくれないため、ジレンマに陥ります。
そこに、トランジット土星や木星も加えると、試練の乗り越え方がわかりやすいかと思います。
45歳というのは、ソーラーアーク法で惑星を進行させた場合、すべての惑星がネイタルの惑星に対して45度つまりセミスクエアになる時期です。人生のうち、90歳まで生きる人は少ないので、やはりこの45度つまり45歳というのは、重要なハードアスペクトの時期になるので、そういった意味合いからも大事だと言えるでしょう。

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