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「犯人は〇〇」で有名な「ポートピア」がAI技術を伴い復活

最近では「画像生成AI」や「ChatGPT」など様々なAI技術への注目が集まっています。昨年末頃から流行ってきたこの技術は、コロナ禍に入ってから一時期注目されていた「メタバース」なんかよりも遥かに周囲の興味の対象となりました。それは具体性の乏しい「メタバース」というものよりもずっと分かりやすく、“こういうもの”という「結果の部分」がはっきりと目に見えたからでしょう。やり方を理解するには少し勉強しなければいけないとしても、ですね。

そんなAI技術がいよいよゲーム上でも体験できるようになるようです。

それがスクウェア・エニックスから出される「THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」です。


タイトル名を見て「あれ?」と思われた方がいるかもしれません。そう、これはかつてエニックスからファミコン用に発売されたアドベンチャーゲーム「ポートピア連続殺人事件」を元にしたゲームなのです。「犯人は〇〇(あえて伏せます)」というネットスラングとしても有名ですね。

今回リリースされる予定のこの「AI版ポートピア」は現代風にアレンジを施し、さらにAI技術を取り入れることによって、従来であればコマンドを選択することによって進めていた「捜査」をキーボードから文章を入力することで進めることができるようにしたものです。

例えば従来なら「しらべる→ドア」としていたところを、「そこのドアのノブを調べてくれ」と入力することで、主人公の相棒がその内容を理解し行動してくれる、といった具合です。

AIの精度がどの程度のものかは実際にプレイしてみないと分かりませんが、これはかなり自由度の高いものになりそうですね。


実はこの、キーボードから文字を入力して進める、というゲーム方式は今にはじまったことではありません。かつてファミコンが出るよりもさらに前くらいの頃に発売されていたパソコン用のゲームには、この方式のものがよくあったそうです。主に海外のゲームだそうですが。

といってもその時代のパソコンでできることなので、文章などが理解できたはずもなく「単語、単語」で組み合わせていくものだったようです。例えばRPGなら「magic fireball」と入力することで「火の玉の魔法を放つ」といったように。

これはこれで実際に魔法を詠唱しているような気持ちが味わえて面白そうではありますが、プログラムにあらかじめ組み込まれていない文字列を入力しても反応がなかったので、「どういう単語ならちゃんと動いてくれるか」をプレイヤー側が知っておく必要があったそうです。

これではAIというよりも、人間側が学習してやっと進めることが可能なゲームとなってしまっているので、なかなか難しかったようですね。


しかしそんな時代からは遥かに進歩し、今のAIはかなりいろんなことまで理解してくれます。なんせ学習する素材としてインターネット上に多くのものが用意されているのですから。

世に出ているWikipedia全てを理解しているだけでも相当な知識量でしょう。

そんな「新時代のAI」がゲームで体験できるのですから、この「AI版ポートピア」は本当に楽しみですね。


こちらの「AI版ポートピア」は4月24日(月)にSteamでデモ版が無料配信されます。


かつて「ポートピア連続殺人事件」を遊んだ方、「犯人は〇〇」の元ネタが知りたくてレトロゲームとして触れた方など、この「AI版ポートピア」で現代のAI技術に触れてみてはいかがでしょうか。

今後も出てくるであろうAI技術を使ったゲームの先駆けとして、この「AI版ポートピア」には注目していきたいところです。

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