昔の大学生の豆撒きの話
※現在実在する団体とは関係の無い昔話です
恵方巻が流行る前の、節分の話。
大学に熟れてきた冬に、新入生に襲いかかる伝統行事があった。
寒い2/3の夜、一年生の家に響くチャイム、鍵を開けたが最後、しばらくの間後悔することになる。
10名以上の鬼(先輩)達が両手にお菓子でパンパンになったビニール袋を抱え、大挙して1Kのアパートにズカズカと上がりこんでくる。
「鬼は外!」
節分の作法は一切無視して、盛大な豆と菓子撒きが始まる。
家中の至るところに、豆を蒔き、菓子を撒き、あるものは炊飯器でマシュマロを炊き、あるものは風呂場で乾燥ワカメを増やした。
一年生の反応は以下に分類された
・何故か喜ぶ者
・キレる者
・警戒して鬼達を家に入れない者(郵便受けを豆でパンパンにされる)
・鬼に加わるもの(多数)
鬼の軍団は勢力を増しながら、ひと晩かけて順次一年生の家を蹂躙していった。被害を受けた家からは数ヶ月立っても掃除をするたびに豆がでてきたという。
昔々のお話。
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