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【基礎用語解説】露光

露光とは、微細な回路パターンを形成するリソグラフィ工程の中で塗布されたフォトレジストに光を当てて、材料を変質化させる工程です。

フォトレジストは露光によって化学反応を起こすのですが、その光源にもいろいろと種類があります。具体的には光の波長が異なります。以下に代表的な光源と波長を記載しました。

  • 半導体レーザー(830 nm, 532 nm, 488 nm, 405 nm, etc.)

  • KrFエキシマレーザー(248 nm)

  • ArFエキシマレーザー(193 nm)

  • F2エキシマレーザー(157 nm)

  • 極端紫外線 Extreme ultraviolet lithography:EUV(13.5 nm)

一般に、短い波長の光源を使える露光装置ほど、微細なパターンを作成することができるため、現時点ではEUVが最も優れています

このEUV露光装置を量産しているのはオランダのASMLのみなので、Intel、TSMC、Samsungなどのデバイスメーカーは彼らの言い値で買うしかない状態です。その価格はオープンにはなっていないものの200億~500億円とも予測されています。

国策半導体会社とも呼べるラピダス社が最初にNEDOから確保した金額が700億で、世間的には「そんな大金出すの?」と思われたかと思いますが、最先端EUV露光装置を一台買うだけで消えてしまいます。

それだけ最先端の半導体製造ビジネスは資金力が必要ということですね。頑張って欲しいところです。

参考文献





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