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BE THE CHANGEを掲げた青森ワッツ2022-2023感想 

プレーオフ進出が決まったときに心に湧いたのは「今までワッツが目指していたものは間違いじゃなかった。」という非常に胸のすく思いでした。
今までのシーズンのあれやこれが全部伏線となって回収できたような思いを持ったのは、私だけではないのではと思います。

BE THE CHANGEというスローガンを実行に移すとき、今までのチームの物語とどのように両立させるのか。という点が非常に難しいと思うのですが、今シーズンの青森ワッツはその点を実に上手くクリアできたのではないのでしょうか。

青森ワッツの物語

これは意図してできた物語ではなく、だからこそ面白いのですが

地元スター選手の存在(大地3p600本おめでとう)
チャンスを掴みにきた若手(ツネモネウッチー)
困った時の特別指定選手(ヒサタケ怪我した時に頼りになった佐藤、東海林)
一癖ある外国籍(魔改造AD、きめらくヒサタケ、困り顔モンゴメリー)
たまにやり過ぎてテクニカルなHC(出場停止にならなければオッケーよ)

というのが私が感じるワッツ物語です。
これを突然、例えば優等生チームがやるとびっくりされるというか炎上ものだなと思います。(地元スター選手は良いとして)
ワッツにおいてこれらが許されるのは

創設時の北向選手(北向きっかけでワッツを見に行っていた人も多いはず)
トライアウトで入ってきた当時無名の永山、菅達(大変な時に明るく活躍してくれてありがとう)
特指時代から主力だった會田、野里(青森の特指ドリームはここから)
スリーのスタッツが見当たらなかったジャクソン(入るまで打てばいい)
たまにどころじゃなく恒例だった信長HCテクニカル(私は好きでした)

といった経緯があるからではないのかなと思います。

地元紙の別冊で常田のインタビュー記事の中で「自分のような実績がない選手を応援してくれて」という主旨の発言がありました。https://twitter.com/daily_tohoku/status/1653230524603961344?t=3iiusOgRbzFMN4uAy48n-w&s=19

青森のブースターは、以前いた選手達が青森で活躍する姿を見ているので経歴関係なくそのやる気とポテンシャルを信じることが出来るのではないのかなと思っています。
そういったチームとブースターの歴史が、若手が思いきって青森に移籍し活躍できる空気を作り出せているのなら、とても嬉しいです。
長年応援しているブースターさん達は、その点を誇っていいんじゃないかしら。
期待をかけられると人は伸びますからね。

こうして今までのワッツのあれやこれやを思い出し感慨にふけることができるというのは、ファン冥利に尽きます。

これが全く方針を変えていると「お、おぅ、そうかおめでと。まあ、ガラッと変えたしね。」位になって少し面白くない気持ちも沸き起こったりしたのではないのでしょうか。今までのワッツを否定されたような気持ちになるというか。

長く見ているファンは伏線回収に似た面白さを感じ、新しくファンになった方々はたくさんの新規加入選手の盛り上がりに乗ることができ、新規・古参共に楽しめたシーズンだったのではないのでしょうか。

BE THE CHANGEとは

ワッツの物語は一度途切れていると私は思っていて、それはBリーグ初年度に選手をがらりと入れ替えた時です。
それ以降の「弱いけどなんか面白いチーム」というワッツももちろん好きですし、おもしろかったのですがbj時代にはプレーオフにも進出していましたし、観客も目指せ3000人が夢ではない空気感でした。
マエアリで音楽がガンガンかかりかっこいいチアにポップコーンの甘い香り、観客席の熱狂。

Bリーグに変わり、コロナ禍もあった事でプレーオフも観客3000人も夢のまた夢のように感じていた頃に、今シーズンの快進撃。と、ホーム最終節で3000人動員を目指しましょうと公言してくれた事。

この二つでやっと、途切れていた物語が再び繋がった様な気がします。
もちろん、この「物語」というのは私が勝手に感じていることですし、一ファンの勝手な勘違いなんですが、エンターテイメントってファンに勘違いさせてなんぼですからね。そのへん上手いコンテンツはファンをのめり込ませるのです。

10年間のチームの歩みを総括したような今シーズン。
じゃあ、一体何が変わったの?って

結果が変わった

んでしょうね。やだかっこいい。

そして、今までのシーズンを総括できた翌シーズンこそさらにCHANGEが可能になるのではないのかなと思います。CHANGEの土台が今シーズンで出来たというか。

というわけで、来シーズンもB2で大暴れするチームになってほしいなと思います。

おまけ 楽しかった田(ライス)デー

今季印象に残っている企画は、青森に「田」つく名前の選手が多いことから(會田、池田、内田、常田、福田)、「田デー」としてなぜか「田」をライスと読ませたライスデー。全くもって意味不明。

多分、イベントとイベントの合間でこれといった企画のネタが思いつかなかったであろうこの企画。ダジャレですらない、無茶な読み仮名。
告知が遅れた事をいいことに、勝手に盛り上がれたのが非常に面白かったです。

いや、毎回この告知の遅さだと困りますけどね、たまにこういう隙を見せてくれるとブースターが勝手に盛り上がる余地があってよろしいんじゃないでしょうか。

蓋を開けてみればデッチがオヨネーズ(麦畑なので米じゃないけど)風な格好をしていたり、ハーフタイムには絵面が地味だけど参加者は楽しそうな田植えゲームだったり、田割(名前に田がつくお客さんは割引)だったり、「バスケ侍(?)」の池田の写真があったりと盛り沢山でした。(バスケ侍ってなんだよ)

ワッツのホームゲームは、明らかにマンパワーが足りてないなと感じるアレコレもあるんですが、それでもなんとか盛り上げようお客さんを楽しませようという気持ちと、ブースターの企画にのっかって楽しむ姿が本当に良かったなぁと思います。
1シーズンに1回位は意味不明な企画があっても良いですね。

来シーズンも楽しみにしています。


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