“最高おじさん”
と、タイトルにしたけれど、妖しい字面になってしまった。
うちの隣に空き地、正確には土建屋さんの資材置き場がある。
そこにたまに、土建屋さんのおっちゃんたちが資材やら土やらを置きに来るのだが、一人、とても気になる人物が居る。
それが、“最高おじさん”である。
何が最高なのか。
この方、1分間に4回は、「最高」を言う、不思議な人物なのだ。
口癖なのだろうか、何かの受け売りか、色々なパターンで「最高」を連呼する。
例えば、
「最高だよ」
「最高だあー」
「最高だな」
「最高だろ?」
等、感嘆から疑問形までたくみに「最高」を使いまくる。
なかなかの大声だし、静かな住宅街なので、苦情のひとつも言ってやりたいところだが、そこでふと、考える。
いや、別に「死ね」とかネガティブなことを言っている訳じゃなし、かと言って下ネタでもない訳だから、注意するのはどうなんだろう。
むしろ、ポジティブな言葉だし、注意するのは逆に失礼なのでは?
と、こちらを複雑な気分にさせる、なんとも不思議な人物である。
ちなみに、まだ顔を見る勇気はない。
顔を知らぬ、“最高おじさん”。
もしもあなたの近所に出没したら、暖かく見守ってあげてください。
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