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仙台市立小学校児童数ランキング(上位10校・2022年5月時点)

仙台市で最も児童数の多い小学校は?

東北地方は少子化が加速しているが、東北最大の都市である仙台市内や近郊では、今も多くの子育て世帯で活気にあふれている地域もある。「こどもの日」は過ぎてしまったが、今回は仙台市の統計情報(2022年5月1日時点)をもとに、児童数の多い市立小学校の上位10校を紹介する。

第10位

袋原小学校(太白区・785人)
名取市に近い南東部の住宅地。最寄りのJR南仙台駅からは少し遠いものの、国道4号線に出やすく、商業施設も充実しているので、クルマ中心の暮らしをしやすいエリア。

第9位

七郷小学校(若林区・796人)
かつての農村風景から一転、大規模な区画整理で変貌を遂げている地域。地下鉄東西線の始発駅の荒井駅も徒歩圏で、地下鉄沿線としては割安な住宅供給も多い。

第8位

東長町小学校(太白区・800人)
JR長町駅東側の「あすと長町」地区に大規模な分譲マンションが次々と完成し、人口が急増。児童数も10年で200人近く増えた。地区にある「あすと長町中央公園」のにぎわいを見ると、若々しい街だと実感する。

あすと長町の家電量販店からの眺め

第7位

蒲町小学校(若林区・819人)
地下鉄東西線六丁の目駅・荒井駅の徒歩圏で、七郷とともに大規模な区画整理で人口が急増している。大型商業施設も充実し、幹線道路へのアクセスも良好。

第5位

新田小学校(宮城野区・923人)
新田東地区を中心にマンションなどが建ち並び、人口密度の高いエリア。JR東北本線東仙台駅・JR仙石線小鶴新田駅の2路線を利用できるほか、扇町や卸町、仙台港などの工業流通地区にも通勤しやすいことも人気の理由か。

第5位

榴岡小学校(宮城野区・923人)
JR仙台駅東口の徒歩圏で、近年の区画整理で大量の集合住宅が供給された。建設ラッシュは未だ衰えず、今後も大型商業施設の開業によってさらに人気が高まることが予想される。

榴岡小学校周辺の人口密集地

第4位

富沢小学校(太白区・969人)
地下鉄南北線の始発、富沢駅周辺はファミリー向けの物件が多く、地元だけでなく転勤族からも人気が高い。駅から離れたエリアも商業施設や住宅が増えているほか、駅前にも開発余地が残され、発展が続くと見込まれる。

第3位

上杉山通小学校(青葉区・979人)
宮城県庁に近い都心の学校。学区の上杉や錦町は高級住宅街・文教地区として知られ、高価格帯の分譲マンションの供給が相次いでいる。近隣では東北大学農学部跡地の開発も進み、人口の「都心回帰」を象徴するエリア。

上杉山通小学校近くの愛宕上杉通

第2位

錦ケ丘小学校(青葉区・1021人)
仙台市の西郊、文字通り丘の上に広がる新興住宅地で、1990年代から現在に至るまで段階的に宅地分譲が続いている。仙台市天文台も立地する環境の良さと、地盤の良さも強み。商業施設も近年充実しつつある。

第1位

岩切小学校(宮城野区・1139人)
利府町や多賀城市と接する北東部の学校が市内一の「マンモス校」。JR東北本線岩切駅は仙台駅から2駅で、多くの幹線道路も交差し交通の利便性は高い。生活圏である利府町の大型商業施設の開業も、住環境にはプラスに働いていると見られる。

JR岩切駅前

子育てエリアは都心と周縁部に二極化?

以上の通り、仙台市内で児童数が最も多い小学校は宮城野区の岩切小学校、続いて錦ケ丘小学校、上杉山通小学校…という結果となった。仙台に土地勘のある方ならお気づきの通り、児童数の多い地域は、マンション建設の相次いでいる都心の真ん中か、開発余地の大きい郊外の周縁部に偏っている。中心部から近いエリアでも、開発から年数の経っているエリアでは、住民の更新がうまく進んでいない実態が想像できる。また、かつて破竹の勢いで人口を伸ばしていたはずの泉区からは1校もランクインせず、どちらかと言えば「南高北低」の傾向も見ることができた。

市立小学校の児童数を知ることで、仙台市民はどのエリアを子育ての場所として選んでいるのかを大まかにつかむことができる。標準世帯という概念はとっくに無くなってしまった現代ではあるが、子育て世帯を貴重なマーケットと捉えている事業者も多いはず。住まい選びやローカルビジネスに少しでもお役に立てれば嬉しい。

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