見出し画像

深キョンは深キョンのまま永遠に…ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

思えば深キョンのドラマ、これまでほぼ観てきているような気がします。『神様もう少しだけ』の若干15歳の深キョンのあの演技は鮮烈で、上手い下手を超えた“崇高な雰囲気“が漂っていたことを思い出します。テーマがテーマだっただけに。

俳優さんは、基本的には“演技力“のある方たちが好きです。深キョンは“演技力“という観点からみると……正直どうなんでしょう?

深キョンは、いくつになっても深キョンの演技のまま何も変わらない…。あの口元をあまり開けずに、おちょぼ口でかわいらしくしゃべる様はいつもの深キョン。でも、不思議なことにそれが深キョンなんだと納得できてしまう自分がいるんでしょうね。なんだかんだきっと好きなんです(笑)。

ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』もいろいろネットで叩かれていましたが、最終回じんわり感動しましたよ。私は意外に好きなドラマでした。

確かに18歳でシングル・マザーになって、キュレーターになる夢も叶えたいし、さらには新たな恋までしたいという現実では考えられないような福原遥演じる有栖の設定に「シンママなめんなよ!」とかそんな強烈な記事も目にしました。

その福原遥ちゃん、出産や子育てのシーンなど体当たりで頑張っていました。彼女はあの舌っ足らずなしゃべり方とかわいらしい声のイメージで誤解されやすいのかもしれませんが、演技力は確かなものがあると私は思っています。どんどんいろんな役をやって、ぐんぐん伸びていってほしい楽しみな俳優さんです。

突っ込みどころはあれど、このドラマはそもそも街で偶然出逢った年齢差のある女性二人が絆を深め合いそれぞれ夢も恋も手に入れていくという「奇跡」の物語なので、あくまでフィクションの世界として成立しているからこれでいいんだと私は感じていました。

しかも最終回は有栖の亡くなった母親と深キョン演じる瞳子が同じ大学の社会人講座に通い、実は知り合いだったという最高のオマケつき。ここまでくれば、もう「奇跡」のオンパレード!でも嫌みなく私は自然に受け入れられました。

有栖の母親・真理にいつか自分のギャラリーを持つことが夢だと語っていた瞳子。その時真理が瞳子に言った言葉が素敵でした。

夢は持った瞬間に半分叶ってるんだと思う。だって、夢のことを考えている時って幸せでしょ?それが原動力になって、あと半分頑張れる

まさに亡き真理の代わりに瞳子が有栖の夢を後押ししている…。そして、瞳子自身もこの真理の言葉に背中を押してもらって自分の夢を叶えようと決めた…。こんな「奇跡」なら何度でも起きてほしいものです。

このドラマ、脇役のキャスティングも本当に素晴らしかったと思います。有栖の父親役の安田顕の振り幅の広い演技。″喜怒哀楽″激しく、父として娘への溢れ出る想いを様々な表情で見事に表現していました。瞳子の母親役の片平なぎさ。ベテランの存在感ここにあり!でしたね。二人を見守る優しく温かいまなざしがこのドラマの安定剤でした。

有栖が好きな鈴鹿央士演じる祐馬、瞳子に惚れた上杉柊平演じる加瀬。この二人が真っ直ぐに有栖と瞳子を想っている姿が愛おしかったです。

瞳子の親友で有栖の主治医、松本若菜演じる薫もドラマのアクセントになっていて、自らの不妊治療を瞳子に語るときの涙の演技は心に刻まれました。

最終回、二人がそれぞれにハッピーエンドを迎えることができて心がほっこりしました。誰も悪人が出てこなくて、穏やかな気持ちで観られるドラマは貴重でした。ついでに主題歌のAdoの「向日葵」。いつもならAdoの起伏激しすぎる歌い方が気になって仕方がないのに(笑)、この曲はそうでもなく耳に心地良かったです♪

これからも深キョンは深キョンのまま永遠に…ずっと変わらずにいてください♡

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?