「修理に出すこと自体は可能ですが、最短でも3ヶ月最長で1年ほどお預かりをさせていただきます。修理不可と判断された場合は、そのまま返却させていただくことになりますが…よろしいでしょうか？」

「…すみません、ちょっと検討させていただいてもよろしいですか？」

「もちろんです。お客様さえよろしければ、お財布はお金の家ですから、お金が気持ちよく入ってこれるように新しく買い替えることも一緒にご検討してみてくださいませ」

時刻は仕事帰りの17時半。
わたくし諭吉と栄一は、6年間毎日使っていたCHANELのお財布の補修をお願いしたくて職場近くのCHANELへ相談しに行ってまいりました。

しかし、状態を確認していただいた店員さんから
「四隅の変色と色抜けが激しいため、出したとしても修理不可で返ってくる可能性が高い」
という判定を下され、ただ今絶望しております。
それもこれも一番大切な日々のお手入れを怠っていた私が悪いんです。本当にごめんね私のお財布。

こんなバカみたいな過ちを二度と犯さないためにも明日からの私へ申し送りをしなければ。

令和6年1月24日以降の私へ。

結婚(購入)はゴールではない、ただの始まりだ。
だから決して傲るな。末永く一緒にいるための努力(正しいお手入れ)を決して怠るな。
怠れば怠った分だけ急速に愛は冷めていくぞ(劣化)。

怠慢でCHANELの財布を変色させた過去の私より。

　　　　　　　　⚠️CAUTION⚠️
長文です。少し自分語りもあります。結果だけ知りたい方は、目次からジャンプしていってね♡

きっかけはいつも自問自答ファッション　

今回己の財布の汚さに気付けたきっかけは、あきやさんのツイートから流れてきたこの企画でした。

「バッグの中身は秘密基地」、何度読み返してもワクワクしちゃう言葉ですね…♡　
あきやさんをはじめ、たくさんのJJGさまがこだわりの秘密基地を公開してくれているツイートやnoteを見ると「わーお、控えめに言って眼福〜♡」と幸福ゲージがみるみる上がります。超楽しい。

私も秘密基地公開してあきやさんやJJGさまと盛り上がりたーい！アウトプットも兼ねてやってみよう！という衝動のままにバッグから私物を引っ張り出して1つ1つ並べてみた瞬間、凍りつきました。

え？お財布と携帯カバーがボロボロで汚いんだけどなんかあった？　ていうかいつからこうなってた？

自虐抜きでほんとに汚い。こんな惨劇は二度と起こしたくない。だから脳の記憶を司る海馬をフル回転させて今日までの行動を振り返ることにしました。

ボロボロの持ち物たちから語られる私は

思い出されるのは、期限ギリギリになってから溜まりに溜まったあれこれを食事や睡眠を放棄することと引き換えに完遂させてる私。
守れる自信もない約束を取り付けて自分で自分の首を絞めただけなんだけどね。

頼み事を引き受けるのは私の好きな人限定とはいえ、安請け合いして抱え込んだ大量のやることリストが辛くなり、期限ギリギリになるまで遊び呆けて現実逃避をする私。
ほんとは要領悪くて自分のことすらきちんとできないのにね。

軽率に引き受けた大切な人たちと交した約束も自分のやるべきこともやりきりたい。なのにどっちも上手くできない自分の能力の低さに嫌気がさして、突然全て投げ出し朝から晩まで狂ったように遊び回る。

そうして期限が迫ると自分に罰を与えるように食事と睡眠の時間を限界まで削って帳尻を合わせる。
まともな休憩時間はお風呂の時間以外にはない。
やりきったらバッタリと寝落ちするので、当然自分を振り返る時間は一切ない。

そっか、きっとこの自分を粗雑に扱って楽しんでるような状態が毎日使ってるお財布と携帯にもしっかり反映されちゃったんだ。

気づいた途端、買ってから一度も手入れをしなかったお財布と携帯カバーに申し訳なくなりひたすら謝り倒しました。もしかしたら粗末に扱ってきた今までの私に対しても謝罪していたのかもしれません。

こんなにボロボロになるまでぞんざいに扱ってごめんなさい。相手のためにも自分のためにも、もう二度と守れるかわからない約束まで引き受けないよ。

お金のための最高の物件探し

しっかり自分と向き合うことができてめでたいのですが、次はお財布と携帯カバーをどうしようかという問題を解決しなければいけないので、いつまでも余韻に浸ってはいられません。

携帯カバーは処分。破けているところがあるので仕方ない。お財布は…四隅が汚れているけれど、全国のCHANELで補修ができたはずだから持ち込んで修理の相談をしてみよう。
　　　　　　　*　*　*　*　*　*　*

そんな経緯を経て持ち込んだ私のお財布は、冒頭文のとおり「おそらく修理不可」という判定を下されてしまったのでした。
参考になるかはわかりませんが、CHANEL公式サイトからお借りしたスモールレザーグッズの修理見積をどうぞ。

絶望の真っ只中で頭を過ったのは、CHANELのお兄様から優しく買い替えをおすすめいただいたときのあの言葉。

「財布はお金の家なんだから、おめぇの汚ねぇ財布のままじゃお金が逃げちまうぞ！ 」
※実際はこれの100倍以上丁寧で美しい言い方です。

労働が不得意で生活費を稼ぐ手段としてしか労働に意義を見出しておらず、やる気がない私が仕事で稼げる賃金は安い。なのにせっかく稼いだお金に逃げられてしまうのは非常に困ります。

なら決めた。お金の方から喜んでどんどん来てくれるような最高の家を手に入れて、次こそは末永く使ってやろうじゃない。

買うと決めたならまずはお財布に求める条件を全て書き出すことから。私が求めた条件はこれです。

さーて、全部満たしてくれるお財布はあるかなー？
とネットの海に潜りこみ、それは意外とあっさり見つかりました。あきやさんもJJGの皆さまもみんな大好き♡GUCCIのお財布です。公式サイトからお借りした画像を貼り付けさせていただきます。

GUCCI　GGマーモント　ミディアムウォレット

GUCCI　ダブルG二つ折りウォレット(日本限定)

どっちもめちゃくちゃ可愛い。でも春っぽいベージュ×黄色がいいかな。お休みに現物見に行ってみよう！と意気込み、勢い余って見つけた翌日の仕事終わりに職場近くの百貨店にあるGUCCIに突撃していました。やはり私は暴走特急。

お財布が私の存在まで鮮烈にしてくれる

お目当てのお財布を見せていただくと、黒は思ったより薄いのにカードスロットが多く、小銭入れがしっかり奥まで開いて中身が見やすい。使いやすくて好き。ただ、中のピンクが思ったより濃厚な色だったので春夏には少し重たい気がする。

ベージュは機能面は予想通りだけど、カードスロットと小銭入れに黄色だけではなくさり気なく淡いラベンダー色が入っているのを発見し、ますます気に入る。超可愛い。よし決めた、こっちにする！

「これほんと可愛いですねー♡　私、これ買いm」

『気に入っていただけて嬉しいです！お客様、是非お財布を持ってこちらの大きな鏡の前で合わせてみてくださいませ♡』

「財布、全身ﾉ鏡ﾃﾞ、合ﾜｾﾙｩ…？」

お財布を持っている姿を全身鏡で見てみる。
そんな発想は微塵もなかったため、驚きのあまり片言になってしまいましたがお姉様に言われた通りに全身鏡でお財布を持った自分を見てみることに。
まずは候補から外した黒のお財布から。

あれ？なんか持ってみるとめちゃ華やかで綺麗…！
財布の色気につられて、手が勝手にしなやかで綺麗な動きになってるの不思議だな。あれ、私の手ってこんなに白くて綺麗だったっけ…？

驚きました。いつもお財布を使ってるときの動きを鏡の前でもしているだけなのに、この黒いお財布は持った途端により鮮烈に存在感を放って、使っている私の手元まで美しくたおやかに見せてくれる。
全身鏡を使って引きで見るまでは気づけないことでした。

買おうとしていたベージュでも同じことを試してみたのですが、こちらは特に変化なし。ただ財布が可愛いだけでした。前言撤回。私が買うべきは黒だ。

買うなら夢に見てた場所で

GUCCIのお姉様からの素敵なアドバイスのおかげで、とんでもないマジックアイテムに気づいてしまった。今日はクレジットカードも持ってるし、もうこのままこの財布を買って帰ってしまおうか…

その場で即購入の流れに気持ちが傾いていたとき、脳内から聞き覚えのある可愛らしい声が聞こえてきました。そう、エンジェルあきやさんの声です。

「ゆきちぃ様、素敵なお財布に出会えてよかったですね〜♡　でもね、もう少しだけ欲張ってみましょう！  この魔法のアイテムをうっとりするほど美しい空間で購入して、ずっと大切な記憶として残るような美しい経験をしてみるのはいかがですか？ 」

エンジェルあきやさんからの大変魅力的な提案を聞いた途端にさっきまでの欲がスッ…と引いて、その日は品番だけ控えていただき、丁寧にお礼をして去ることができました。

そうですよね、あきやさん。年が明けてから初めて買う大物、しかも私に魔法をかけてくれるアイテムを買うなら購入する場所にもこだわろう。
ならいつかここで優雅に買い物するぞって夢見てた表参道の旗艦店で買っちゃおう！

いつか、いつかってずっと夢見てたGUCCI青山店。ここで買えたら良い思い出になる！とGUCCI青山店に来店予約を入れて、足取り軽く帰宅しました。

来週の日曜日には表参道のGUCCIのふかふかソファーにゆったりと座ってあの美しい財布を受け取る。そう考えただけで嫌いなはずの労働が捗って仕方がありませんでした。

可愛い新財布と労働意欲と

どうせなら買った実感をがっつり味わえる現金買いしてやろうと意気込んで、仕事終わりの金曜日にぴったりお財布のお値段分の現金を引き出し、口座残高を空にしながら日曜日を心待ちにしていました。

が、待ちに待った来店当日の朝。起き抜けから突然
「いや…GUCCIの販売員さんにお札数えさせる手間かけさせたくないし…」
「GUCCIに到着する前にひったくりに遭って現金抜かれたら取り返しがつかないから嫌だ」
などとビビりだし、結局クレジットカード1枚だけ入れたお財布を持って表参道まで出向きました。
タイトル詐欺してすみません。　

辿り着いたGUCCI青山店は、まるで夢の国のよう。マカロンや琥珀糖を思わせるカラフルで可愛い店内に仕草がとても上品なのに気さくな笑顔で対応してくれる店員さん。ほんとに来てみてよかったな。

担当の方にお財布を購入しにきた旨を伝えると、お目当てである使い魔財布と一緒に春らしい色の可愛いお財布を2点出していただけました。

「どうぞお財布を持って、こちらの大きな鏡で合わせてみてください」

2度目のお財布の試着。キルティングのふわふわ感と甘いピンクが可愛らしいお財布もコンパクトなサイズ感が可愛い涼やかなグリーンの財布も持ってみたけど、やっぱりお財布が可愛いだけでした。

そしてお目当ての黒のお財布は、やっぱり持っている私まで綺麗に見せてくれるのです。

間違いなくこれが私のお財布だ。と確信したとき、「これは間違いなくお客様のためのお財布ですね」と優しい笑顔で店員さんが声を掛けてくれたので「はい、このまま私のお財布を連れて帰ります」とつい元気よく宣言してしまいました。　

「うわぁ…職種変えたばっかりで来月のお給料ちょっとしか入らないのにやっちまった…」とお会計した後に一瞬後悔して今でもちょっとカードの請求に怯えていますが、使った分はがんばって働いて取り戻せばいいのです。

だってバンジージャンプしなかったらこんなに綺麗な家は手に入らなかったでしょ？　だからいいのです。ちゃんと家計管理して一生懸命働きます。

そんなこんなで金持ちニート願望持ちの私でも、「この子のためにがんばって働こう」という気持ちにさせてくれる強力な使い魔さんをゲットできたので、長文で報告させていただきました♡
ここまでお読みくださった方、本当にありがとうございます！それでは最後に一緒にご唱和ください。
せーの…

\\壮絶な…色気ｯ…！！//