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小澤メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

23 ゴー! ロケッツ、ゴー! プレイオフの雲行き。

晴天の霹靂、ゲリラ豪雨。
いよいよ2020年のNBAプレイオフ・ゲームがはじまった。2メートル超の選手がいないという、かつてないスモールラインナップで挑むヒューストン・ロケッツ。そのロケッツを猛烈に推している、ニックス・ファンの自分(ニックスは今季もまたプレイオフ圏外)。ちなみに、現ニックスで背番号3を背負っているのは、今季途中から加入したウイング・プレーヤーのモーリス・ハークレスだ。大好きなニックスの、大好きなソール・プレーヤーのジョン・スタークスが1990年代につけていた背番号3。それを、ハークレスがつけている。彼はニューヨークのクイーンズ出身だから、地元に戻ってきたことになる。しかし、プレイオフ常連で、今季は優勝候補のレイカーズとやりあっているポートランド・ブレーザーズから放出され、そのレイカーズを脅かすロサンゼルス・クリッパーズのスタメンになったと思いきや、プレイオフを見据えはじめたときにプレイオフ絶望的なニックスへトレードされるという憂き目にあった。まさに彼にとっては、青天の霹靂、ゲリラ豪雨。それもプロの世界。

怪しい雲行き。
たしかに昨季のプレイオフでもブレイザーズのブレーキになっていたのがハークレス(とアミヌ)だったから、そのチャンスというか大舞台でハードワークできなかったツケが回ってきたのだろう。とにかくニックス・ファンの自分にもハークレスにとっても、若干蚊帳の外なプレイオフだけれど、コロナ禍での特別なプレイオフに注目しないわけがない。NBAという最高峰のガチンコのゲームを見ない手はない。ただ、雲行きが怪しくなってきたことがある。それは、注目選手やキーマンの負傷だ。プッシュしているチームがあるとはいえ、ライバルチームの誰かのケガを喜ぶようなファンではない。どちらもなるべくはベストな状態で、最高のパフォーマンスとガチンコで戦って、ライバルを乗り越えていくのが面白いのだから。以前に、コロナ禍による長いシーズン中断で、ケガの回復が間に合って戦列復帰を果たした選手が多いのを朗報として書いたのだけれど……。

風雲急を告げたラスの離脱。
かつてないスモールラインナップで挑むヒューストン・ロケッツを優勝候補の一角にしているには、スコアリング・マシンのヒゲ(ジェームズ・ハーデン)と、ミスター・トリプルダブルでミスター・アイソレーションのキュンキュンなラス(ラッセル・ウエストブルック)のバックコート・デュオの存在だ。ロケッツが快進撃するためには、この2人のスーパースターは健康で健在なのが必須条件。それが、なんということかラスが肉離れで戦線離脱してしまった。これはイタイ。もうたまらん。イヤだ、イヤだ、なんとかしてくれ。肉離れの重度にもよるけれど、早ければ2週間で戻ってくる選手もいる。しかし、その場合、また再発させてひどいことになるパターンが多い。ラスのキャリアを考えてベストの選択をしてほしいけれど、ロケッツの超スモールラインナップで各チームが対応し尽くす前にチャンピオン・リングをかっさらうには、このイレギュラーな今プレイオフが最初で最後のチャンスだろう。

ゴー!ロケッツ、なんとかゴー!ゴー!
どういったストーリーになるのか。気が気ではない。わかっているのは、ファーストラウンドの対戦相手、ヒゲとラスのとっての古巣サンダーは全休するだろうということ。ラス抜きでロケッツは難敵サンダーを倒さなければいけないということ。そして、サンダーには昨季までヒゲとデュオを組んでいたクリス・ポールがいるということだ。他にも、アービングが出ていってくれたおかげで俄然良いチームになったセルティックスのキーマン、ヘイワード。ブレイザーズでようやく復帰したコリンズ。ペイサーズのサボニス。クリッパーズのビバリー。そして、もしやもしやの復活したばかりのポリジギンス……再び?! 各チームでちらほらと有力選手の離脱が続いている。プロスポーツの世界では、ケガをしないのも一流の条件とよくいわれるが、誰もケガしたくてしてるわけではないし、ハードワークしてガチンコで勝利を目指したゆえのもの。ハードワークやルーズに躊躇っていたら、いつのまにかプレイオフの舞台から遠ざかってしまうことになる(ハークレスをそうだとは言わないが……)。戦えないやつはおよびじゃない。一刻も早いラスの完全復活を願っている。23
(写真はプレイグランド・バスケットで常に戦い続ける、言い訳無用スタイルのKOSUKE、好きなボーラー/2019年)

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