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小澤メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

33 次シーズン2020-2021年はどうなる。

なかなかNBAから離れられない。
今季のNBA。チャンピオンリングをつかんでほしいと思っていたロケッツ。引退後に、自分の指に輝くリングをポートレートに収めるラスやヒゲを願った。しかし、それは消えてしまった。そして、それは来季だったらありえるのか。これがなかなか難しい。例えば、昨季、ゴールデン・コンビを結成し、その周りの若手も噛み合ってきた今季こそとは思っていたサンダーのポール・ジョージとラス。それが突然のポールの移籍で解体。蜜月関係で、キャリア最高のスタッツを残したコンビでも、翌朝になったら別々の飛行機に乗っている。そういうことがあるのがプロの世界。コービーとシャック、レブロンとカイリー、さらにはラスとデュラントなど、みんな解体されてきた。

ラスはフラれやすいのか。
バスケットで、3つのカテゴリーで二桁のスタッツを記録することをトリプルダブルという。シーズンで、この数が多い選手ほど、万能型選手を証明するものだといっていい。オスカー・ロバートソンが記録したシーズン平均トリプルダブルは、誰もが到達できない領域だった。その後、マジック・ジョンソン、ニックネームからして”ミスター・エブリシング”のグラント・ヒル、ジェイソン・キッドなどがトリプルダブルを連発したが、オスカー・ロバートソンの伝説には近づけなかった。ちなみに、トリプルダブルはガードの選手が記録することが多い傾向にある。得点とアシストで常に二桁を記録しているガードが、リバウンドでも10以上取ればいいからだ。そこに現れたのがラス。くしくもオスカー・ロバートソンと同じ196センチのガード。彼は、誰もが到達できない領域だった平均トリプルダブルを2シーズン続けて記録してしまった。そんなラスなのに、チャンピオンリングどころか、プレイオフでなかなか勝ち残れないのだ。

来季はどこに。
年俸もマックス契約。キャリアも能力もハンパなし。それでも勝てない。そしてコンビは常に解消されてしまう。そんなラスは、ヒゲとスモールラインナップという絶好の場所を得たはずだった。しかし、勝てなかった。今回もファイナルにまで行けなかった(サンダー時代の1度だけ)。来季は、スモールラインナップを推進するダントーニ監督の去就も微妙だし、戦力補強するにも、マックス契約のラスとヒゲがサラリーキャップを圧迫していて、それもままならない。なんなら、キャリア晩期になってきた、キーマンのひとりタッカーあたりは契約年や年棒アップを見込んで、移籍してしまうかもしれない。そうなると、ラスはどうなるのだろうか。ヒゲとのコンビは個人的には大好きだし魅力満載だけれども、今のままでは絶対にチャンピオンになれない。それどころか、ウエスタン・カンファレンス内でキングのレブロンや復活してくるカリーとトンプソンのコンビに勝てないだろう。伝説のトリプルダブル・プレーヤーで高額選手が、いつのまにか高くついた不良債権になりかねない。

来季はクリスマス後くらいに開幕の噂。
ラスは、かねてより、死んだ友の分まで全試合100%全力でプレイし続けると公言している。だからこそのあの鬼の形相だ。だからこそ、彼の全力が空回りにならないように、勝ち進むべき道で(おそらく残り少ない)キャリアを燃焼させてほしい。個人的には、来季もサラリーキャップがひっ迫しているロケッツに残って欲しい。ラスとヒゲとゴードンの3ガードにコビントン。そして、ジェフ・グリーンとマクレモアを残して、あとはUCLA時代のメイト、ケビン・ラブをなんとか獲得して、あとは2WAY選手なかりのロースターとかでやってみて欲しい。ズルイけれど、レギュラーシーズンはギリギリ8位狙いで、シーズン中はケガをケアして12人のロースターをフル活用してほしい。そしてプレイオフはダントー二得意の7人のローテーションで回せばいい。そんなロケッツをもう1年だけでも見てみたいけれど、それもまた妄想の話。そんな妄想の最中に、肝心のダントーニが辞任してしまった。まだプレイオフは続いているが、こちらの心は次シーズンへ。ちなみに、伝説のトリプルダブル・プレーヤーで、同じ196センチのガードのオスカー・ロバートソン・パイセンは、チャンピオンリングをその指に輝かせている。ラスよ、頼むぜ。そして我らがニックスはどうなっているのやら……。55

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