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📖[語] 「アンカリンク効果」どんな意味?

最初に与えられた数字(アンカー)を基準に考えることで、その後に提示された別の数字への認識が異なるという現象

意思決定や判断を必要とした時、人間はそのための基準を求める。
しかし、それが常に正しいとは限らない。
なぜなら、人間は、最初に知った、もしくは印象的な情報や数値を判断の基準に置いてしまう傾向が強いからだ。

このように、最初に与えられる、もしくは印象に残る情報や数値のことを認知心理学や行動経済学では「アンカー(錨)」と呼ぶ。
このアンカーは、一度決まると簡単には動くことのない強固な“重し”となる。

例えば、ある家電を買おうと価格比較サイトを訪れたとき、真っ先に目に止まる印象的な価格は「最安値」になるだろう。すると、その価格をアンカー(基準)として、その店舗と他の価格を提示している店舗の付帯サービス(送料無料や配送日時など)が差額として妥当かどうかの精査を始めることになる。

このように、人間は、アンカーを元にして関連する情報の優先付けなど情報整理を行ってしまう。そして、注目すべきは、アンカーが非現実的、非合理的であったとしてもそこに疑いの余地を挟むことが殆どないという点だ。

これには、人間は基本的に余計なものを排除し、ひとつの物事に集中してしまうという「フォーカリズム(焦点化の法則)」という心理原則も深く関ってくる。つまり、アンカーとなった情報に(本人の意志に関わらず)フォーカスしてしまうという具合である。

つまり、どんな情報や数値がアンカーになるか、によって、その人が感じる物の価値が変わってしまうということです。

シニアの達人

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