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読書感想文の宿題

もうすぐ終わる予定だった息子の小学校の夏休みが、ウィルスの猛威により延長されることになった。
あと数日と思って先日頑張ったのは、息子にとって生まれて初めての、読書感想文の宿題。原稿用紙3枚。

本を読んだ感想を3枚にまとめるのが大人でも難しいことは、
仕事柄、また文章講座を手がける上でも重々承知している。

息子が選んだ本は、以前わたしが読み語りしながら、寝る前に二人でその本の世界に
どっぷりと浸かった一冊。
編集の組み立てが素晴らしく、大人が読んでも引き込まれるその本を読むにあたって登場のキャラごとに話し方を変えたこともあり、
息子が本に対して初めて、
「読み終わるのが寂しいね」
と言ったことは、本当に嬉しかった。

今回感想文を書くために彼が自分一人で通して読み終えてから、
参考までにと配られた読書感想文の書き方プリントにあった構成例に沿って、
1 どうしてこの本と出会ったのか
2 あらすじ
3 この本の中で印象に残ったこと
4 その理由
5 この本を読んでわかったこと、考えたこと
を息子に質問。それぞれの質問によって息子は自分の感情や感性の言語化を進め、
それをもとにこちらは、文の構成、それぞれのボリューム、出だし、接続、文末に関していくつかアドバイスしたが、
「何を感じたか」「それはどうしてか」「具体的に何をもってしてそう考えるのか」は全部、息子自身が心の内を言葉にしている。
小3相手についつい、いつもの文章講座の講師役を担った。

終わってから、「ママのアドバイスのおかげで書けたよ」だなんて一丁前なこと言ってくれた息子に、
「違うよ。あなたの中にちゃんと言葉があったからだよ。それがなければ書けないよ」と返事すると、そうなの?とキョトンとしていた。


子どもも大人も同じ。
思いがけず息子にモニターになってもらえたことで、
文章てらこやは相手が誰であっても、その人の中に眠る言葉を目覚めさせるだけだと気づけた夏休み。


9月のオンライン文章てらこやは、11日(土)、12日(日)開催。
ご参加お待ちしています。


#今日の (正確に言うと昨日の)一冊
#のどがかわいた
#大阿久佳乃
#239 /365

#読書感想文
#文章講座

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