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準備が終わった。

1年前、ウィルスの蔓延下によって引き起こされた世界的な経済危機を前に、このままでは会社を閉じることになってしまうかもしれないと感じたわたしは、
直感的にいくつかの新しい習慣を開始した。
一方でこの時、あるイメージに関して自分の中で考えを巡らせもしている。

この会社が望ましい状況になったその時、自分はどんな感情を抱えているのか、どんな表情を見せているのか、どんな装いをしているのか。
その時の売上高ももちろんイメージしたがそれより、その時に自分の五感が何を味わっているのか、それをしっかりと確かめることにした。

センジュ出版が知っている未来には、
無理をせず、力みすぎず、ほがらかに、心地よさを楽しんでいる自分が、そしてそうした仲間が大勢いる。
恐れや不安に、一方で歓喜や喜悦にも傾きすぎることなく、穏やかで機嫌がいい。
時間はありあまり、いくらでも手渡せる。いくらでも受け取れる。
時間はなくなるものでも、追われるものでもなく、満ち溢れている。
おかげで、風を、日差しを、雨露を、芽吹きを、落葉を、ちゃんと愛しむことができるほどに、
物理的にも精神的にも、ゆとりがある。

その状態のわたしは何をするか。何をしないか。ただそれだけを敏感に感じられる自分を、振り返ればこの1年、準備し続けてきたように思う。

そして新しく始めたいくつかのこと。
それは、腸と血流を整えるために、交感神経と副交感神経のバランスを意識すること、
そして、地に足をつけて、自分の体軸のバランスを取ること。
主にこの二つに集約される取り組みとなった。

この習慣を続けてもうすぐ1年というタイミングで、
この会社がずっと大切にしてきたものが何だったかを、
それを受け取ってくれていた方が目の前でやって見せてくれた。
その表情は、わたしがイメージしていた未来のセンジュ出版の顔、そのものだった。

ゆたかだと思った。
このゆたかさだと思った。

その頃、我が家のベランダで、芋虫から蛹になったアゲハ蝶が、羽化し、空に美しい羽を広げて飛び立っていった。

「さらに遠くへ」
「さらに高く」
これまでわたしはこの言葉を、「今ここにないもの」として自分を鼓舞するために用いてきた。

でも、そうではないことが、今ならよくわかる。
自分がそもそも持っていたもの、大切にしていたもの。
その中に、過去から未来へをつなぐ道筋がすでに存在している。
「もうある」
と正確に感じることが重要で、それを感じるのは頭脳ではない。
体で、足元だ。
その感性を理解するのが、頭だ。
ここを一筋につなげなければ、流れるものも流れない。

道筋を感じ、理解できた今、
センジュ出版はあなたに向けて、できることがあると、ようやく言える。


それは、センジュ出版の書籍を通じ、サービスを通じ、
つまりここから生まれるすべての対話を通じて、あなたの道筋を見出すことだ。
他でもない、あなたと共に。


あなたがこの激動の時に、迷わずあなたの道を進むことができるように、
そして、そうした仲間と手を取り笑い合う未来で再会するために。
わたしはほがらかに、ここから声を発することにする。


今、聞こえている歌声。


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