移りゆく景色の中で俺は何を見た?

小説書いてみようと思いました。

出てくる人物名、地名、病院名などは全て架空のものです。

興味が湧いたら読んであげて下さいな(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)
読みにくい等ありましたら、改善に繋げたいので、教えて下さい✨

一気には書けないので、更新していきます。

第1章
○交通事故

佐奈(さな)「じゃあ今度の日曜、遊ぼうね♡」
龍一(りゅういち)「どこ行くか決めておこうね!」
彼女の佐奈とメールでやり取りを終えた龍一は、仕事に行く前に弟の澄幸を起こすように、父親の竜雄から頼まれてたのを思い出した。

龍一 「おい、澄幸!そろそろ起きないと仕事に遅れるぞ!
俺はもう出るからな!ちゃんと起きろよ!」

澄幸を起こした龍一はバイクで職場に向かった。



ドンッ
「大丈夫ですか!?救急車呼びましょうか!?」

頷くだけで、声が出ない

お腹にも力が入らない

今回はヤバいかも…


おかぁ!大変だ!
兄貴が事故った!

血相をかいて呼びに来たのは弟の澄幸(すみゆき)だ。

はぁっ?また?
怪訝そうな顔で澄幸を見るのは母親の由紀美(ゆきみ)。

2人は同じ店で働いていたが、部署が違った為、救急隊から電話を受けた父親の竜雄(たつお)から澄幸に知らせが入ってきたのだった。

由紀美 まったく!よく事故るな、あいつは!!

龍一が事故ったのは初めてではなかったが、救急隊から電話がくる位の事故は初めてだった。
澄幸と由紀美は仕事を早退し、澄幸の車で病院に向かった。


先に着いた竜雄は文句を考えながら、病院に入った。(どうせ足の骨折でもしたんだろ、全く。少しは気をつけろよ)
看護師に通された先はICU(集中治療室)の前だった。

仕切ってあったカーテンを開けながら、竜雄は
「お前は何回事故れば気が済む!……」

それを見た竜雄は目の前の息子の光景が信じられなかった。

見たこともない機械、点滴のような物がぶら下がり腕には何本も針が刺さっている。
おまけに呼吸器や首にも何かが付いている…

(…何だこれは、どうなってる?)

龍一どうなの?
ひょこっと顔を出したのは母親の由紀美だ。
丁度着いたようだ。

竜雄で見えなかったのか、呑気な顔をして入ってきた瞬間、息を呑んだ。

「どうなっちゃってんの!?どうしたらこんなになるのよ!龍一は大丈夫なの!?」
突然取り乱した声が聞こえたのか、弟の澄幸が慌てて入ってきた。


「どうし…た…?」
澄幸もその光景が信じられなかった。

3人が来たタイミングで医師の後藤(ごとう)が入ってきた。
「説明させて頂きます。龍一さんは大変危険な状況で、症状が…」

この時の怪我の状況
·転んだ時の顎からの出血
·足をバイクに挟まれた際の擦り傷
·腹部内内臓破裂、肝臓、脾臓、胆嚢の裂傷

後藤「今すぐにでも傷ついた臓器を取り除かないといけません。手術をするので、この書類にサインを。万が一の場合、死亡の可能性もあります」

竜雄が見せられた書類は
(手術を希望します。死亡しても責任を…)
それを見て、サインをしながら竜雄は涙が止まらなかった。

「何であいつがこんなことに…」

補足
同意書の目的は、医療行為の適法化で、メスや注射針などの医療器具を使用して患者の身体に影響を与えることは、同意がなければ傷害罪に当たります。そこで患者の同意を証拠として残すために、手術同意書が必要なのです。 また、手術同意書は説明義務が履行された証拠としても使われます。医師には患者に対して病名や診断内容、治療方法などを理解できるように説明する義務がありますので、当該義務が行われたことを証明するために手術同意書への署名が求められるのです。

それを見て、由紀美も声を出しながら泣いていた。

弟の澄幸は、龍一の彼女·佐奈に事故を伝えようと電話をしていたが、あいにく仕事中だったのか、電話に出なかった。

佐奈は休憩の時間になり、携帯を見た。
弟の澄幸からだ。

プルルルルルル
澄幸「あぁ、佐奈さん。
あのさ…落ち着いて聞いてほしいんだけど…」
佐奈「うん、どしたの?」
澄幸「兄貴がバイクで車と事故って、もしかしたら今日が山場かもって…」
佐奈「えっ……、ちょっと待って。理解出来ない。先生に帰れるか聞いてくる」

佐奈「先生…彼氏の龍一が事故って、今すぐにでも病院に行きたいんですけど、駄目ですか?」

先生「おう、全然大丈夫!
行って来い!」
佐奈「ありがとうございます。」

佐奈「澄幸君、どこの病院に行けば良いの?」
澄幸「横浜の総合センターって場所だけど、住所いる?」
佐奈「うん、聞いとく」
そこから佐奈は、総合センターに向かった。
(遊ぶ約束したばっかりなのに…早く会いたいから仕事も頑張れるのに…)
拭っても止めどなく溢れ出る涙が、さらに佐奈の気持ちを不安定にさせた。

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