ツリーが宮殿にやってきた！

「ちょうどいいサイズのいいのが手に入ったね。おめでとう。」

「ヒューヒューヒュー。」

「わ。素敵なんだけど。（パチンとウインク！）」

すれ違う人たちがそれぞれに言葉をかけてくれる。リアクションも。ツリーが宮殿にやってきた！

駅の近くの９９セントショップでプラスチックのを買おうとずっと物色したり、もう今日こそ買おうと入店寸前でやっぱりもうちょっと考えようと思い直したり。そんな日々が切なかったんだけども。

ここ数年買ってる中国人夫婦の店にはまだ入荷してない。ネットで探すと根元のトレイがついてこない。我が家にトレイはあるっちゃあるのだが自分で取り付けるのが面倒だ。宮殿の王は手先が不器用ときた。

今年のクリスマスイブは札幌なのでブルックリンでの時間は限られている。

「小さなリースにすればいいじゃないですか？ ツリーは片さないと火事の元になるし、長いことまたブルックリンを留守にされるわけだから。」

Kayは真顔で心配する。

「その時間があったら11日にあるクリスマスディナー演奏会のセトリを早く考えろよってことだよね。( 汗）トリオの年末だってあるし、年が明けたら今度はソロなんだものね。」

「その通り。」

「ツリーを探してる暇なんてない。」

「そういうこと。」