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女の子が女の子の絵を描くのはなぜ!?イラストとの出会い、日々の創作。【6/16配信ラジオ文字起こし④ゲスト:ケビンばやし】

「サブカル女子だってフェス以外で痩せれるもん!」6/16配信ラジオの文字起こし④です。

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【ケビンばやしさんが創作をはじめたきっかけ】

にぼし:ここからはケビンばやしさんのイラストや創作についてのお話を伺っていきたいと思います。そもそも、ケビンばやしさんがイラストを描き始めたきっかけってなんだったんですか?これまでの活動の経歴とともに教えていただきたいです。

ケビン:先ほども少し話したんですけども、中学生の時にバレエを辞めて美術部に入って。それから絵を描き始めたんですよね。はじめは版権のキャラクターを描いていたんですよ。でも、だんだん自分だけの可愛い世界観みたいなものを突き詰めていきたくなって。それでモノクロのイラストを描き始めて。ちょうどその時に嘘子さんのイラストをSS(スモールエス)で拝見して。

嘘子:わーい!

ケビン:それにもすごい感動して。モノクロの世界にすごくのめり込むきっかけと言っても過言ではない。

嘘子:ありがとうございます。嬉しい……。

ケビン:そのタイミングでオリジナルの作品を描き始めました。で、高校2年生の時に初めて展示会に呼んでもらって。それがきっかけで作家活動を始めました。

嘘子:なるほど。ケビンばやしさんの絵ってモノクロが特徴だなって思っているんですけど。モノクロにこだわる理由とか、自分が描く上で「ここは絶対に外せない!」みたいなポイントがあれば教えて頂きたいです。

ケビン:「色のない、かわいい」っていう言葉が私の中ですごいしっくりきているんですけど。カラフル可愛いみたいなのが割と流行っていると思うんですね。でも私は「色がなくても可愛い世界観を作れるぞ!」っていうのを見せたくてモノクロばかり書いています。

嘘子:じゃあ、特に影響を受けた作家さんとか、このモチーフを描くのが好きみたいなものってありますか?

ケビン:今の絵柄になるきっかけは、韓国のドールメーカーさんのデッサンをたくさんしていたんですよ。で、2次元的なものとドールっていうのを組み合わせた結果が多分今の絵柄になるんじゃないかな。

嘘子:あー!なんか納得かもしれない。

ケビン:お人形みたいな可愛さが。学生の時にドールから感銘を受けて。で、そのデッサンをたくさんしていたんですよ。

嘘子:なるほど。ありがとうございます。にぼしさんからはどうですか?

にぼし:そうですね、聞きたいことは色々あるのですが、そもそも美術部に入ったきっかけってなんだったんですか?バレエを続けてみて、違うなって思ったとか?

ケビン:ちょっと怪我をしまして。

嘘子:あらららら。

ケビン:怪我をしたし、絶対に自分はプロになれない。みたいなネガティブな気持ちになって。美術部に入ったのは楽だからっていう理由ですね。絵なんて描くつもり全然なくって。でも、やることもないし。アニメとか漫画はすごい好きだったので、そういう絵をちまちま描いてましたね。

にぼし:最初こんなイラストを描いていたとかありますか?

ケビン:黒歴史なんですけど(笑)「ひぐらしのなく頃に」とか「うみねこのなく頃に」が小・中学生の頃すごく好きで。そのイラストを描いたりしていました。すごく恥ずかしい(笑)

にぼし:今の絵柄とは、かけ離れた部分がありますよね。最初はカラーで版権物のイラストを描いていて、その後ドールのデッサンを始めたというような流れですか?

ケビン:そうですね。コピックとかで描いていたかな。中学生の頃は。で、高校に入って。高校でも美術部を選んで。その頃はもう美術部に心が染まりきっていたんですよ。で、美術部に入ったらめちゃめちゃガチな美術部で夏休みに2回合宿があったりするような。

嘘子:それはガチですね。

ケビン:3日間寝ずに、風景画の縛りで完成させて。で次の日に授賞式があるっていう本当にガチな美術部で。で、どこを磨けば戦えるのかっていうのを自分ですごい考えて。みんな本当に上手で。

油絵とかも初めてやるのにすごい評価される作品を描くしみたいな。そんな時に、なんとなく手を出したのがモノクロで。なのでモノクロのペン画はその時のライバル的な環境があったからこそ生み出されたものだと思います。

【現在使用しているツール・画材について教えてください】

にぼし:そうやって画材などを試行錯誤していった結果今の作風につながっているんですね。今は具体的にどんなツールを使っているんですか?

ケビン:ペンはコピックマルチライナーっていうのを。1番細いやつと鉛筆だけですね。基本的にその2本。あとはホワイトとかもあるんですけど。それだけで使っています。

コピックマルチライナー
(画像は公式サイトより)

にぼし:用紙など、画材へのこだわりはあったりしますか?

ケビン:全然こだわりがなさすぎて怒られているんですけど(笑)今はケント紙で、少し前まで漫画原稿用紙だったり。そろそろ落ち着かせたいです。

【ケビンばやしさんの創作の源って?】

にぼし:先週は冥冥さんという男性のイラストレーターさんに来ていただいて、そこで「アイデアってどんなときに出てくる?」というような話題になったのですが、ケビンばやしさんはどうですか?

ケビン:アイデア自体は、生きているといろいろな感情が出てくるので。それを言葉にするより絵にした方が生きやすいなって思うので、裏アカで愚痴るみたいな感じにしながら。日頃から日記みたいなものをつけているんですよ。で、言葉にしたり感情をぐわーって書いて。構図はそれを伝えるために無理矢理引っ張り出します。自分はこう思ったんだっていうことをどういう風にしたら伝わるだろう?っていうことを結構考えています。

にぼし:じゃあ、まず言葉が出てくる感じですか?

ケビン:言葉というよりは感情ですかね。言葉っていっても本当にぐちゃぐちゃな感じなんですけども。

にぼし:近いような質問で、ケビンばやしさんの創作活動への衝動はどこからくるものですか?っていうのを聞いてみたいなと思っていたんですけれども。

ケビン:衝動ですか?

にぼし:日頃の感情が大きいですか?それともなにかもっと根源的な?

ケビン:いや、感情だと思います。言葉にしたら消えてしまいそうなものがあるなと思って。それをどうしよう?って思った時に絵しかないなって思いました。

にぼし:それを踏まえてケビンばやしさんにとって絵とはどういう存在ですか?

ケビン:絵は「精神を安定させるもの」です。

にぼし:やっぱり描いていると落ち着きますか?逆に描いていないと落ち着かないとか色々あると思うのですが。

ケビン:描いていると落ち着きますね。絵がないとどういう風に伝えていいんだろう?ってなってしまうので、救われていますね。

【毎日の創作スケジュールを教えてください。】

にぼし:時間とかではないと思うのですが、1日にどれくらい描かないと落ち着かないみたいなのはありますか?

ケビン:そういうのは無くて。今の生活が朝起きて、午前中で大体下書きとかラフを仕上げて、12時くらいから6時くらいまでずっと絵を描いて、下書きから完成まで大体6~7時間かかって、その間ずっと絵のことをして、終わったら夜ご飯を食べてみたいな生活をしています。

にぼし:描いていて辛いって思うことはあまり無いですか?

ケビン:1つ下書きをしたらずっとかまってあげたくなるので、1つ描きはじめたらずっと集中して取り組んでしまいますね。

にぼし:じゃあ、あんまりいろんな作品を同時並行はしないですか?

ケビン:しないですね。大きな絵の休憩に描いたりはするんですけど、ちょっと手を休ませようみたいなラクガキだったり。でも基本的には1つずつみたいな感じです。

嘘子:ありがとうございます。

にぼし:嘘子ちゃんはどうですか?1日の作業の様子など。

嘘子:仕事ってなったら本当にずっとやっているし、自分の好きな絵ってなったら締め切りによりますね。やっぱりSSだったりでこの日までに絶対っていうのがあるとその付近はずっと描いているんですけど、そうじゃない時は「ああ、こんな絵描きたーい」って言ってやらないみたいな(笑)ゆるゆるなんです。なので今ケビンばやしさんのお話を聞いてすごいストイックだなと思って。かっこいいと思って聞いていました。

ケビン:恐縮です。

にぼし:じゃあケビンばやしさんは「締め切りに燃える!」みたいなのはあんまりないですか?

ケビン:締め切りが近くなってくると不安になるので、早めにあげる派ではあるかもしれないです。

にぼし:じゃあ、逆算してという感じですよね?

ケビン:逆算というか、タスクがあるのが本当に嫌で。

嘘子:なるほど。

にぼし:じゃあ、夏休みの宿題とかも早めに終わらせるタイプですか?

ケビン:いや、そういうタイプではないんですよ。都合のいいことだけ早めにやったりします。嫌だからこうやって早めにできているのかもしれないです。

にぼし:最初の方に嘘子ちゃんのイラストを中学生の頃から見ていたというお話がありましたが、ケビンばやしさんから見て「嘘子ちゃんのイラストのこんなところがいい!」みたいなコメントがあればお願いします。

ケビン:1番最初にめちゃめちゃ共感できる部分がたくさんあって、絵自体の女の子だったりモノが混沌していたりという部分にすごく引き付けられたのを覚えています。めちゃくちゃ共感できました。タイトルの可愛らしさだったり、添えられている文章だったり。とにかく「共感」でした。

嘘子:ありがとうございます。私からの質問で、ケビンばやしさんっていつも女の子のイラストを描いているイメージがあって、それがどこかケビンばやしさんに似ているなという部分があるなと思っていて。ケビンばやしさんは先ほど「感情」を描いているというお話があったのですが、ケビンばやしさんが描いている女の子はケビンばやしさん自身なのかそれとも理想としている女の子なのか、感情を出力するためのモデルというか……。

にぼし:自分をもとにしているのか、架空だったり理想の存在をモチーフにしているのか?っていうことかな?

嘘子:そうです。

ケビン:似ているって言われるんですけど、自分では思っていなくって。私としては結構理想を描いているんですよ。でも見てくれる人は似ているって言ってくれるからどこかしら投影されているのかなというのはあって。

でも自分の理想っていう点で1つだけ当てはまるのは、体だけは自分の理想を描いているんですよ。私の描く女の子の体のラインとか、自分の体を見ているから自分になってしまうっていうのがありますね。

さっき、嘘子さんの作品に「共感」を抱いたっていうお話をしたんですけど、私も絵の中で共感というのをすごく大事にしたいなと思っているので、決まった服装や髪型にしたり、キャラクター化しないようにというのにはすごく気をつけています。

嘘子:へー、なるほど。

ケビン:いつもツインテールを描いていると見てくれる人が感情移入しにくいかなと私は思うので。それに気をつけていますね。

嘘子:じゃあやっぱり特定の女の子を描いているというわけではなくて、女の子の感情とかを描きたいという感じなんですかね?

ケビン:そうですね。

嘘子:ありがとうございます。すごい聞いていて新鮮だったし、学びになりました。

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