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個人制作したVRコンテンツを紹介するために行うこと

はじめに

この記事は「ョョョねこ Advent Calendar 2020」18日目の記事です。

こんばんねこ!sep-neko-yaというサークルでVRやDesktopで遊べるリズムゲームを作って運営しているねこの一匹です。

私は2020年2月にVRを始めてから今まで、VRChatのゲームワールド制作、スタンドアロンのVRゲーム制作などのVRコンテンツ制作をいくつか個人で行ってきました。

そのコンテンツ制作の節目(特に初公開・アップデートなどの大きな修正時)に、自分がどのようなコンテンツを作ったかについての紹介を行ってきました。なぜ紹介を行うかというと、せっかく作ったコンテンツなので多くの人の目に触れてほしいと思ったためです。

その時の紹介の場は主にTwitterといったSNSでした。
私はVRChatのTwitter界隈を入り口にVRを始めたことから、Twitterを使ったらコンテンツが広まりやすい状況にいる(と思われる)ことが主な理由です。

↑ VRコンテンツ制作を始めてから、最初に投稿したコンテンツ紹介です。2020年12月現在、VRChatで遊ぶことはできませんが...

記事の概要

今回の記事では、私個人でVRコンテンツ制作を始めてから今まで、VRコンテンツの紹介をするにあたってどのような方法をとってきたかをついて紹介できればと思います。

ここでは、コンテンツ紹介は個人(もしくは数人)で行うものとします。
なんかすごいのをいい感じにねこねこ!!みたいな感じで(曖昧)やれたらいいですが、やれないので...。今回の記事はあくまで個人レベルで出来ることの中で、作ったコンテンツをより多くの人に見てもらうためのプロモーションを行います。

対象読者

[興味や関心]
・VRコンテンツを作った後の(主にTwitterでの)プロモーションに興味がある方

[前提知識]
・基本的なTwitterの仕様理解
・大まかな動画編集の知識(基本的なAdobe Premiere, Aviutl程度) (こちらは知らなくても大きな問題はありません)
 ※ この記事はTwitterや動画編集ソフトの使い方解説記事ではありません

Twitterコンテンツ紹介で取れる手法

Twitterで自作VRコンテンツを紹介したい!といってもどのような手法がとれるかわからなければ、紹介用のコンテンツを作りようがありません。
まずはコンテンツ紹介においてどのような手法がとれるのかと、その手法の位置づけを考えてみましょう。
※ ここで挙げる手法は「どれかを選択したら他すべてが選択できなくなる」ような独立型ではなく「テキストのみ、テキスト+画像、テキスト+動画など」組み合わせが可能です。詳しくはTwitterでいろいろ試してみてください。

テキスト(ツイート本文)

コンテンツ紹介において、もっとも多くの人の目に触れるのはツイート本文といっていいはずです[要出典]

特にスマホ版のデータセーブ機能をオンにしていれば画像や動画はURLの形式にされるので、目に入りませんし、データセーブ機能オフでも見えるのは小さいサムネイルだけだったりします。多かれ少なかれ、ツイート本文で引き付ける必要はあるかと思います。

私はツイート本文で「このツイートは(画像や動画も含め、全体として)端的になにを表しているか」を書いたらいいかなと思っています。

例えば、上記のツイートはVRChatワールド「RESONARK」を初めてアップロードしたときの紹介ツイートです。

注目してほしいのはツイート本文です。VRChatワールドの紹介をしたいツイートなので、「VRChatのワールド名」で始めており、「何をするワールドか」「どのような機能があるか」「ツイートに親和性のあるハッシュタグ」をつけています。
これくらい情報があれば、動画を見なくてもだいたい何のツイートか分かるはずです(興味を持ってくれた人は動画を再生してみようという気になってくれるかもしれません)

もし、このツイート本文が「#VRChat」とかだけしか書かれていなかったら、画像や動画にいくら力を入れていてもテキストから興味を持ってくれる人は減るでしょう。
(一応、ハッシュタグだけのツイート本文+意味深な画像で雰囲気を出すみたいなテクニックもありそうではありますが、個人的には積極的に「雰囲気を出す」方向に全振りする勇気がありません)

この記事で紹介するTwitterでのコンテンツ紹介手法において、ツイート本文は以下のような位置づけとしましょう。

・「このツイートは端的になにを表しているか」を書いたもの

画像

ツイートには画像を4枚まで添付することができます。画像は動画と一緒に載せられないので、画像か動画どちらかを選択することになります。

画像は「見せたいものを一番望ましい形で見せられる」ことが特徴だと思います。一方、動画は途中で再生終了されることがあり、全部見てくれるとは限りません。

ですので、画像を使う際に適しているケースは、以下のような場合に適しているという見解で進めていければと思います。

・静的なものを紹介したい場合
・見せたい情報が画像に収まる場合(具体的にはVRChatの景観重視ワールドとか、イベントのポスターとか)

動画

先述したように、ツイートには画像は動画と一緒に載せられないので、画像か動画どちらかを選択することになります。

先ほどの画像に対する見解と照らし合わせると、動画は次のような場合に適するのではないかと思われます。

・動きがあるものを紹介したい場合
 ・音楽を載せたい場合を含む
・見せたい情報に(時系列的に)順序関係を持たせたい場合

少し余談ですが、特にデザイナーの方などは最後に挙げている「見せたい情報に(時系列的に)順序関係を持たせたい場合」に関して「画像も(視線誘導などによって)順序関係を持たせられる」と反論があるかもしれません。

確かに画像のデザインが上手い人は順序関係を持たせられます!

ただ、動画は音・時間なども交えてコントロールできるので、明確に順序をコントロールしたい場合の強みになるかなと思い「(時系列的に)順序関係を持たせたい場合」を明記することにしました。

※ 余談の余談ですが、画像で順序関係を操る方法などは以下の本が参考になりました。

動画の作り方をメインに考える

さて、今回の記事ではどちらかというと動画の作り方を重点的に解説できればと思います。

なぜなら、タイトル「個人制作したVRコンテンツを紹介するために行うこと」に対して、私が制作してきたコンテンツはゲームコンテンツ(それも音楽と合わせて何かするタイプ)が多く、紹介するにあたっては動画を用いる方が効果的と判断される場合が多々あったからです。

そこで、今回はコンテンツ紹介のための動画の作り方を追いながら、テキストの作り方も併せて紹介する形にできればと思います。

コンテンツの紹介の目的を定め、制作にかかる

私なりの指針として、コンテンツ紹介の目的は「送り手(コンテンツ制作者)が伝わってほしいものを受け手(SNSを見ている人とか)に伝えること」だと思っています。

まだ話が抽象的なので、具体例を挙げます。
例えば、先日私が制作した以下のコンテンツ紹介(テキストと動画)に関して、どのようなコンテンツを紹介したかったのか、どのような目的があってどう作ったのかを解説できればと思います。

紹介をする目的

・RESONARK XというVRリズムゲームがあることを認知してもらう

コンテンツの紹介はそのコンテンツ自体を認知してもらうために行うものだと思っています。そのため、だいたいどのコンテンツを紹介する場合でも、目的の部分は同じになるかなと思います。

しかし、この目的だけではまだ抽象的で、具体例な方法を考えつくことができません。

そこで「紹介前の状況」と「紹介後の望ましい状況」を整理してみます。コンテンツの紹介は、「紹介前の状況」から少しでも「紹介後の望ましい状況」に近づくために行うものとします。

上記のツイート(コンテンツ紹介)を作る前の状況から順に整理してみましょう。

紹介前の状況

[1] RESONARK XはまだVRゲームを楽しむ人に広く伝わっていない作品(私の主観ですが...)

[2] 将来的なアップデートがあるという予定は告知されていなかった。もちろん、どのような楽曲が追加されるかも不明。

[3] 動画投稿時点ではVRMモデル読込機能がなかった。しかし、制作に携わっているらしい @septem47 というアカウントから、VRMモデルを読み込めるようになるらしい?という情報発信が少しあった。

紹介後の望ましい状況

[1] VRで遊べるリズムゲーム「RESONARK X」を少しでも多くの人に知ってもらう。

[2] 楽曲追加があることを知ってもらう。

[3] 近いうちにVRMモデル読込機能を追加するアップデートがあることを知ってもらう。

望ましい状況に近づくために

先述した通り、少しでも少しでも「紹介後の望ましい状況」に近づくためにコンテンツの紹介を行います。

ただ、[1] [2] [3]を並列で(同じくらいの重要度で)受け手に投げても、受け手はどれが重要なのかわからないことになる可能性があります。結果として紹介がうまくいきません。
そこで、紹介後の状況に重要度をつけて、重要度が高い順に情報を受け取ってもらえるよう構成することにします。

ここで [1] [2] [3] と番号を振りましたが、これはそのまま情報発信の優先順位です。

重要度の順序に関する理由を説明します。
[1]はほぼそのまま目的と一緒だから、最重要事項とします。
[2][3]がこの順になったのは、[3]が事前に少しだけ情報が出されていたことに起因します。

これまでRESONARKシリーズに関する情報を追ってくれた人には、[3]を強く押し出した情報発信をしても、またその話か...。となってしまう可能性があります。そのため、今回は全ての人に情報が伝わっていない[2]を強く前面に出して、[3]をその次に伝わればいいことと位置づけます。
※ [3]に関する情報が出されていない状況だったら、[2]と[3]を入れ替えてもよかったです。

コンテンツ構成

スクリーンショット 2020-12-17 112116

優先順位が決まったところで、紹介をしていきましょう。私の場合テキストは後付けで、動画を先に作ります。

※ シーケンスの構成はPremiere Proの画面を参考にしてください。

[0:00 - 0:02] 最初に「いままでになかった楽曲が追加される!」ということを強く印象づけたかったため([2]の部分)最初の2秒間はゲーム画面を映さず、音楽を聴いてもらっています。
今回の動画で利用させていただいた楽曲は「リズムゲーム大好きな人なら知っている可能性が高い」ものだったので、十分引きが強く、次は何が来るんだという期待感を上げる効果もあるのではないかと踏んでいます。

[0:02 - 0:36] 次に、動画がクロスフェードして3Dモデルが出てきます。こちらは[3]に関係する要素です。今までRESONARK Xの紹介では人型モデルが出てきたことがなかったため、知らない人には大きなインパクトだったのではないかと思います。余談ですが、本日もありがとうございます。

[0:36 - 0:49] 最後に、ゲームの情報やメインビジュアル、アップデート日などの情報を表示して終わりです。[1]に関連が強い部分です。

ツイート本文を作る

動画をレンダリングし終わったらツイート本文を作ります。先述した通り、ツイート本文は「このツイートは端的になにを表しているか」を示すものとして利用します。

[1] [2] [3] を考慮して、[1]の要素としてゲームのタイトル、[2]の要素として楽曲追加があるというお知らせと追加される楽曲名、[3]の要素として、VRMモデル読込機能の追加を記述しました。

結果

このツイートの投稿から1週間と少しが経過したため、投稿した結果どうなったかを考えてみます。

目的「RESONARK XというVRリズムゲームがあることを認知してもらう」に関連して、どのくらい認知度が上がったかという観点から見てみます。
ゲーム(およびサークルの)広報専用アカウント開設~該当ツイートの投稿の期間で見て一番拡散していただいたツイートになりました(これは例にたまたま拡散されたツイートを載せているのではないかという意見もあるとは思いますが...)

いかがでしたか?

この記事では、個人でVRコンテンツの紹介をするにあたってどのような方法をとってきたかを紹介しました。

「こういった簡単なテクニックを利用すればすぐバズる[拡散してもらえる]よ」みたいな方法があったら私も知りたいところですが、2月から10ヶ月ほどツイッターをやってみて思ったのは「伝えたいものを相手に伝える」ことが王道で効果的なのではないかな...ということです。

正直に言うと、Twitterで1000リツイート/いいねとか突破したこともないし、まだまだ改善の余地が大きくある分野の話だとは思いますが、少しでもご参考になれば幸いです。

反対意見やこうやった方がいいよ!といった意見もあると思います(ねこが無免許&我流でやってる手法解説なので...)その時は私に教えていただければと思います。

ちょっとしたテクニック

簡単にバズるかどうかはわかりませんが、最後まで読んでくれた方にちょっとしたツイッター動画投稿のテクニックをお伝えできればと思います。

動画のサムネイル

スクリーンショット 2020-12-17 120227

ツイッターで動画投稿する際、サムネイルは最初の1フレームになります。メディアの表示はオンで、動画の自動再生をオフにしている場合、サムネイルに再生ボタンが重ねて表示される形になります。

このサムネイルには、動画の最初1フレームが設定されます(2020/12/17現在)

特にクロスフェードから始まる動画だと、最初の1フレーム=サムネイルが真っ暗になってしまい、もったいなさがややあります。
動画の一番いいシーンをキャプチャして(画像ファイルに落として)でも、サムネイルづくりをやれば、少しでも多く再生してもらえるかもしれません(?)

それでは、やっていきましょう!!ョョョ~~ (最後に申し訳程度のョョョ要素)