【擬人化】モンスターハンター/頼れる仲間

「じゃ、俺ちょっと買いたいものあるから、先に帰ってて」
「ああ。気を付けて」
「またな大将」
彼が人ごみに紛れてから、私たちは寄り道していた。
「ご主人様、これ美味しいですよ」
屋台の焼き菓子を買ってきてくれて、一緒に食べたり、ついでにクエストが張り出されていないか見たりもしてみたが結局そのまま帰ろうとした。
「旦那様、ディアブロス様?」
透き通るような美しい声色の、ドレスを着た少女。
「何かお力添えをと思って付いてきてしまいましたわ」
私は、と言うより多くのハンターが知っているであろう。
「ご主人様は取らせませんよ。あ、でも・・・ご主人様は清楚なお嬢様の方がいいですか?」
急に訳のわからないことを言い出す娘だ。
「大丈夫、どっちもというかみんな好きだよ」
その後ろから銀髪の女の子が面白い顔をしながら
「またそうやって、誰が好きなの?それとも囲まれたいから言わないだけ?」
「ご主人様には一途でいて欲しいです」
「なんで私の好意の取り合いをするんだ」
みんなが私が誰に好意を寄せているかで論争になり始めてきたから静止しようとしたが、駄目だった。
何をしているんだろうと笑い、一つの露店に足を延ばす。
そこにはたくさんの可愛い雑貨が置いてあって、珍しい物まで。
私はモンスターの置物の販売箇所で長い時間を費やして見始める。凄く精巧に作られている。細かいこだわりが見て取れる代物。
仕方ないが大概、驚くほど値段が高く手が出せないが、比較的安めの置物があった。
その中から角竜と千刃竜の置物と、売れ残っていた新大陸の地図を買って戻る。
「ご主人様、やっと戻ってきました」
この街は活気があり、人も優しく環境もいい。
もう少しここにいようと思った。

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