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おなかにこどもがいるとわかって(夫に伝える。家族・職場への報告)

病院にいって、受胎を確認したのはたしか妊娠5週の頃だった。従来通り生理がきていれば、終わって1週間経つだろうという時期。

夫に「実は、もしかしたら」と伝えたのはそれから半月ほど遡ったころだった「まるで月のものがくる予兆がない」「静かな予感のようなものを感じている」「確かめてみるまで、わからない。でも私は日に日に確信してる」私の話ぶりに、夫もその可能性の高さを感じたらしい。

こうなることを待っていたことは確かなのに、手放しで喜ぶというよりも二人とも少し神妙な心地で「ではこの日に確かめましょう」と決めた。そわそわと様子をみながら時期を待って検査薬を使い、まもなく病院に行った。

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検査薬で陽性がでた段階で、互いの家族に連絡した。私の両親と妹が、姉の家に泊まっているタイミングだったのでみんなに一度に伝えられる思ってのことだった。「まだ、もしかしたら喜ぶには早いけど」といいながらもみんな笑顔で、こちらが力をもらうようだった。私の家族に伝えるなら同じタイミングで、と夫の両親にも電話をした。(先に連絡をしていたことで、病院で着床を確認するのを互いの家族もそわそわ待つことになる。しばらく不安定なのは変わりないのでそれでいいと思った。)

病院では「妊娠しています。いい場所に着いてますね」と言ってもらえた。まだ生まれたばかりの小さな袋が映ったエコー、息子本人はまだ小さすぎて私の目では確認ができなかったけれど、なんども取り出してその黒い部分をみつめた。

その頃の様子

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病院にいったその日に、職場への報告をした。「どうやって、まず誰に……」と考えていた時に、まず伝えたいと思っていた二人がタイミングよく揃っていて、そのままトイレに呼び込み前置きもそこそこに突然報告をした。

会社の人にもネガティブな反応を持たれるという心配がなかったから、すぐに打ち明けられたのだと思う。(自分の身を置く環境は自分が前向きで明るくいれる場所がいいと、かなりこだわって生きている)その日の勢いのままに報告したのはやりすぎだったかもしれないけれど、すぐに共有できたことでのメリットは私にとっては大きかった。他の人への伝え方を相談しつつ、そのまま勤怠や仕事量、引き継ぎの調整も期間的にも体力的にも余裕がある状態で行うことができた。

安定期にはいるタイミングまで情報を広げない選択もあったけれど妊娠初期こそリスクが多いもので、一緒に動いているメンバーや気持ちが近いメンバーには早々に伝えていった。安定期にはいるタイミングで全社共有をして、その後誰と話していても「体を一番に!」と言ってくれるのがありがたかった。

妊娠してすぐに会社で頼んでいるコーヒー豆が一部デカフェになった。毎日コーヒーを淹れているわたしにとのことだった。その優しさに思わず涙が落ちてしまって、自分が思っていた以上に緊張してナイーブになっていたことを実感した。同時にちゃんと優しいひとが支えてくれることの暖かさを感じた。
妊婦の大変さや冷たい環境に焦点があたりがちだけど、思いやりを感じるシーンも数え切れないほどある。そういう人でありたいし、そういう人といたい。

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このシリーズをまとめているマガジンです


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