見出し画像

男は夢を見て、女はその先の現実を見ている【大河ドラマ「光る君へ」第10回】


こんな文をもらったら
心が揺らいでしまいそうです

思ふには 忍ぶることにぞ 負けにける
色には出でじと思ひしものを

古今和歌集 よみひと知らず

道長からまひろへの文。

まひろを恋しいと思う気持ちを隠そうとしたが、俺にはできない…


道長の心はまだそこにあると、複雑な気持ちの
まひろは漢詩を返す。
どうか道長さま、あなたにはあなたの道があるのです


和歌では自分の本当の心が表れてしまうから、漢詩なのでないか 心(志)を強く保つ工夫であると思いました。自分の想いを和歌には託せない。
漢詩で志を伝えたい
女性が漢詩で志を示すとは現代へのメッセージでもあります

男は今の夢を見る。まひろは、道長のいる未来の場所を見ている

「人は幸せでも泣くし、悲しくても泣くのよ」
と涙するまひろが切ない

想いが通じ合った「幸せ」の涙であり、一緒にいることはできない「悲しみ」の涙でもある

宿命から逃れようとする道長
宿命を受け入れようとするまひろ

「己の使命を果たしてください」
恋しい道長の出世を見続けていきます

そして心の動きは物語の原動力になっていくのです

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?