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風の子

ある種類の光のあとに、風はついてくる。

風は光のしっぽ。

貨物列車のように何両も続いてついてくる時がある。


風の子は忙しい。

先頭の光の風の子はくるくる回りながら、大股で飛んでいく。

縦横無尽に動いている。

時たま戻ってきて会話するときは、後ろの風のしっぽだけ

先に行っている。


ずっと前に、外国にも行くのか聞いたことがあるが

外国には行かないらしい。

担当のようなものがあるようだ。

誰かの合図で風の働きをすると言っていた。

合図がない時は休んでいるのだそうだ。


面白いと思ったのは、風にも序列あるということ。

雨の子と違って、風同士が家族のように面倒をみている。


小学生の時、教室から誰もいない運動場で風の子が

くるくる回るのをみて、授業中に笑ってしまい

先生に注意されたことがある。

今ならもう少し上手にごまかせたと思う。

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