見出し画像

『だからお前はダメなんだ』さわぐちけいすけ

前回書いた記事の続編の作品じゃないですが、さわぐちけいすけさんの新刊です。

自粛の一ヶ月くらい前に時間を潰すためにぷらっと入った本屋さんに平積みされていたこの本。『だからお前はダメなんだ』というその時グサグサっと刺さって、つい手に取ってしまった本です。

直接誰かに言われたわけじゃないけどついつい自分の中で翻訳されて聞こえてしまう『だからお前(私)はダメなんだ』という言葉。それに縛られて動けなくなってしまうこともあったりなかったり・・・・

その時の私は断然前者の動けなくなっている人だったので自然に手に取ってしまいました。

さらっと読むつもりが結構しっかり読んでしまって気付けば立ち読みで泣きそうになってる(ってか、なってた)私がいました。

こりゃまずいと思い、本を持ってレジへ向かっていました。

本に出てくる佐田沼くん(悪魔)がズバズバ言ってくる言葉に「あぁ・・・」って心当たりがあったり、登場人物の立場を自分に重ねたり・・・

何気なく「どんなんかな?」って立ち読みしただけの本に強制的に自分を見つめさせられた感じ。

反発もなく、すんなり「あぁ・・・・ですよね・・・そうです。これ私ですわ」って。

そして佐田沼くんに出会った人物たちが今までの“うまくいかない自分”と向き合って「どうなりたいんだろう?」「何したいんだろう?」と考えて行動するところに自分も「じゃぁどうして行こうかな」と考えるきっかけをもらったと思います。

積読に入れてたけど実は再読。

この本に限らず本というのはいろんな気付きをくれるものです。

私の信頼している年上の友人は学生時代から読書家だったようでお互いおすすめの本を貸し借りしていました。

まぁ性格も相まってということなんでしょうが友人は機知に富みユーモアと広い視野、そして子供の心を忘れていないなと話をするたびに思います。

友人の年齢や聞いた限りの人生経験で、「そこまで豊かになるのだろうか?」と浅はかに考えてしまう私は一度聞いたことがありました。

「なんでそんなに色々考えられるのか?」

(›´ `‹ ).・○(本当になんて「0か100か」で生きてんだ私(笑)極端。)

「本好きで、たくさんいろんな人の人生を読んでいるからじゃないかな?」

友人曰く、フィクション、ノンフィクション限らず(それがファンタジーであろうが)登場人物の人生を俯瞰で体験できてかつ心情もわかる。「人の人生を追体験できるなんて楽しいじゃん。」と。

友人はその追体験を自分の意識の領域に入れて考えているようでした。読めば読むほどいろんなパターンを知れたり、答えは一つじゃないということを再確認しているみたいです。

『人生は小説よりも奇なり』というように日常生活で関わってくる人たちの心情も千差万別。友人も別に悩んだりするし、怒り狂ったりなんでも残らず知っている聖人君主ような人物では決してない。ただの人。
だけど多くの人の意見をフラットに聞ける(聞くようにしている)とか、「どうしようかなー。」のバリエーションが多い。日常に上手に転用しているなと思います。

もちろん本を読んでいることで知識も語彙も多い(私は語彙少ない・・・・)情緒的な表現がとても上手いとかっていうわけじゃないけど、友人にとって必要な武器は結構本から得たという感じらしいです。

意図してそのために本を読んできたわけではないみたいですけど、まぁそうなるとまた別の話になってくるのかな・・・(これ地味に予告)

楽しんで本を読んでたら友人はそうなっていたよって話ですけど、本ってそういうとこあるよねって相変わらずまとまらん(笑)

本の楽しさを忘れて方法だけになるとめちゃめちゃつまらなくなる(なってた!)楽しむ、楽しい!が第一にあって、それからいろんなものがついてくるのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?