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アレキサンドライトの由来はあの人?

我が家の小学6年生は、このところ宝石収集にはまっています。昔から光るおもちゃが好きでしたが、順調に(?)高級路線へと進んでいるようです。

一昨日はメルカリで宝石を購入しました。彼女が私のタブレットで商品を探し、欲しいものがあれば現金を渡して購入を依頼するというやり方です。総額は彼女の小遣い3カ月分程度。よほど欲しかったのでしょう。

そんな彼女が今最も欲しがっているのが、アレキサンドライトという宝石です。調べたところ、受ける光によって色が変わって見えるという希少な石のようです。

しかし、アレキサンドライトの天然石は高額で、メルカリでも1万円以上するとのこと。安い値段がついているのは人工合成品で、興味がないそうです。

それはさておき、アレキサンドライトという名前で高級品となると、世界史マニアが思い浮かべるのはこの人物でしょう。

アレクサンドロス3世(紀元前356~紀元前323)

マケドニア王アレクサンドロス3世(大王)は、10年ほどの間にペルシャやエジプトを征服し、後世の文化にも大きな影響を与えた偉大な人物です。今もヨーロッパ各地でアレクサンドル、アレキサンダーといった名前が見られますが、由来となったのはこの人です。

しかし、宝石のアレキサンドライトの由来となったのは別の人物でした。

皇太子時代のアレクサンドル2世(1818~1881)

ロシアの皇帝アレクサンドル2世です。アレキサンドライトは、彼の父ニコライ1世が治めていたロシアで1830年に発見されました。そして、この石がニコライ1世に献上されたのが皇太子アレクサンドルの誕生日だったことから、アレキサンドライトと名づけられたと伝えられています。

アレクサンドル2世の治世は1855年から1881年までの26年間。日本でいうとペリー来航の2年後から西南戦争の4年後という激動の時代です。彼は近代化を進めつつ専制政治を守ろうとしましたが、領土の広さも災いしてなかなかうまくいかず、爆弾テロによって暗殺されてしまいました。

世界史マニアとしてはなんか縁起が悪いような気がするのですが、彼女には関係のない話でしょう。この情熱は続くのか、それとも一時的なものなのか…。

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