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盆栽の苔を枯らさない施肥方法【最新】

概要説明

肥料焼けにより肥料が枯れるのを防ぎ、固形肥料使用時の美観を改善するため考案した方法です。

浸透桝は本来、雨が地面の上にたまらないよう土の中に雨水が浸透していくのを助ける設備で地面に埋めて使います。

この設備を使って苔の下の土に液体肥料を直接注ぐことで肥料により苔がダメージを受けることを防ぎます。

従来なかった手法でまだ1ヵ月程しか実験できていないため効果の実証はできておりませんが試してみたい方がいらっしゃればご一緒にチャレンジしてみてください。

※2ヵ月後も問題なく苔は奇麗なままです。3/22撮影

準備するもの

有機固形肥料 バイオゴールド、油粕など
洗浄ビン   500cc推奨
浸透マス   アクリルパイプで製作します。
箸      浸透桝を埋め込む時に使います。

浸透マスの材料
アクリルパイプ 直径10mm

必要な道具
ノコギリ 薄刃
ドリル Φ1.5mm

※洗浄瓶はホームセンターで購入できます。

浸透桝の制作方法

①アクリルパイプを4cmの長さに切ります。
※鉢に深さがない場合は鉢の深さと同じ程度の長さにします。

②鉢底になる側に8mm間隔くらいで1.5mmの穴を開けます。

アクリルパイプは滑りやすいため加工の際に手を傷つけないようご注意ください。

<参考寸法>

浸透マスの設置方法

①盆栽に箸で深さ4cm 直径1cm程の穴を開けます。
 穴の場所は正面からみて目立たない裏側の樹から離れた場所を選びます。

②浸透マスを穴に埋め込みます。
 浸透マスを根本まで刺しこんだらいったん抜いて浸透マスを洗って
 浸透マスの筒の中に入り込んだ土を取り除き再度差し込みます。

 浸透マスの定期メンテナンスも同じ方法で行います。

③完成です。

液体肥料の作り方

①流しのゴミ受けの紙を適当な大きさに切って固形肥料を包みます。

②ゴミ受けの紙の周囲を折り返してホッチキスでとめます。
 できるたけ小さく包みます。

洗浄ビンのノズルの先に肥料の固形物が詰まらないための措置です。

※最近思いついたのですが、和菓子のように包み込んで先端をひねって、ひねったところをホッチキスで止める方法がお勧めです。

包装したあとペンチで挟んで肥料を砕いておくと成分が溶け出しやすくなり使い終わったあと洗浄瓶から取り出しやすくなります。

③洗浄ビン500ccの中に包んだ固形肥料を1個入れます。
 肥料の濃くしたい場合は1.5個入れます。
 ※バイオゴールの場合です。

1日置くと肥料が溶け出し色が変わります。
※バイオゴールドの場合7日程熟成させるとなおよいそうです。

肥料の与え方

①液体肥料を浸透ビンから流し込みます。

②半分程度液体肥料が入ったら鉢を傾け肥料が鉢全体にいきわたるようにします。

※鉢が大きく傾けるだけでは十分に鉢の中にいきわたらない場合は鉢の左右に浸透マスを増設します。

③鉢の上から苔に水をかけます。
苔への水やりですので鉢底から水が流れ出さない程度に行います。


④液肥による施肥は通常の水やりと間隔をあけて行います。
 バイオゴールドの液肥の効果は約10日間持続します。


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あとがき

現在、野梅、真柏、黒松の鉢で実験を行っておりますが苔は痛むことなく経過は順調です。

実験の進捗状況を加味して都度、記事の内容を修正してまいります。

新しい試みなので賛否両論あるかと思いますのでご意見やアドバイスをいただけると嬉しいです。

サポートいただけたら感謝MAXです。