デジタルリプロダクション
『mixiを始めたのはいつですか?』というmixi20周年の企画だと思います。
19年ぐらい前だった。ほとんどが愚痴か悪口かのテイストの、誰か知らない人が書いたものだったら絶対に読まないな…ってものがほとんどです。
日記としてちゃんと毎日書いてるものの読み返すことは無い。急に興味が湧いた。『10年前の今日、どんなことを書いてるか?』概ねこんな話…
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先月号のギターマガジン、憂歌団の木村さんが『レコード』について語っておられたのを『なるほど』と思った。
レコードは音をそのままパッケージしてるから、その音が鳴っていた空気も同時にパッケージしている。それに針を乗せてレコードを回して、そのバイブレーションをそのまま再生するという、実はたいへん画期的な技術である。
対してCDは音をデジタル信号に変換して保存・再生する技術。これも画期的な発想である。
ここからが問題で『自分たちはレコードを聴いてきたからCDの音源を聴いてもレコードの音を脳で再現できるが、レコードを聴いたことが無い世代はそう聴こえていないハズだ。』という仮説です。
音は振動なんで、それがデジタル化された音声信号だとしても、空気を伝って聴こえてくる音に変わりは無いんだろうけども、一旦それを脳で変換して理解しているので、脳内に“レコードの音”の経験値が無いのに、CDのデジタル変換された音を”レコードの音”として変換して脳内再生することはできないという脳科学的発想ですね。
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10年前の自分が何をどう考えてたのかもわからないんですが、当時は『なるほどな!』と大いに感銘を受けたんだと思います。
例えばオジー・オズボーンの『バーク・アット・ザ・ムーン』を過去にレコード音源でよく聴いていたとして、デジタルリマスター版のCDを聴いた際、脳内で『あの時のレコードで聴いた音』を再現しているかどうか?
謎は深まるばかりでありますが、あれから10年が経ち確実に変わったのは『CDで音源を聴くことが無くなった』ということと『レコード人気が再燃している』ということですね。
脳科学に関してはよくわかりません。確かにそうかもな…と想像する程度しかできません。
人間の耳では認識できない周波数帯はカットしてパッケージしたデジタル音源だけを聴いているものの、実生活では耳で認識できない周波数帯の音だって入って来てるでしょうし、そもそも音を認識するしないは価値があるかどうか、つまり『西洋人は虫の声が聞こえない』って話が答えだと思う。
要るものだけを提供してくれる必要最低限の社会ですが、それでも色んな音を認識して聴いている人と、聴こえていない人に二分化されているということは確実でしょう。
と、10年前に書いたものを『リプロダクション』してみました。
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