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夢と金

昨日は『キンコン西野マーケティング講座2024【上級編】』を受講しました。
先ずは、貴重な機会を設けてくださった関係者の皆様に感謝申し上げます。

西野亮廣さんの近況を少しだけご紹介しますと。
ブロードウェイ(日本の比じゃない超村社会)で何十年も愛されるミュージカルを作ろうと、資金の集め方も含め、前人未到のチャレンジを続けている真っ最中。
そこでの学びは、オンラインサロンで毎日シェアされています。

以下、昨年出版された『夢と金』の冒頭を、勝手ながら少し引用します。

「夢か? 金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。
耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。
「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。
「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344040502/

さて。
今回の講座で事前に告知されていたテーマは次の通り。

・今、何が求められているのか?
・AIで完成品(オリジナル作品)が溢れた時代に、僕らは何を作り、どう届けていくのか?
・西野亮廣が仕掛ける『スローヒット戦略』とは?
・「販売」とは何か?

いずれも、創作・芸術界隈にもぶっ刺さる話題でした。
この時代から逃げ切れる人も、販売や集客とは無縁の人も存在しませんよね?

この講座も、普段のオンラインサロンでの勉強も、基本的に口外することは禁じられています。
ただ、社内やプロジェクト内での共有は推奨されていて、リーダーだって間違うことがあるんだから、それを正す意味でも、全員が勉強した方がいいのは当然のこと。

最近仕事で高校生と関わる機会があり、告知や集客の話題になりましたので、西野さんから学んだことをクイズにして出してみたんですね。

すると、見事に正解するんです。
しかも、具体的な理由まで付けて。
#難問のつもりだった

たまたま彼が頭が良かっただけかも知れないけど、その長所は、大人になる段階で潰されやすいものでもあるんじゃないか。
何故なら大人こそ(これからの時代の)お金や経営を学んでなくて、無知だから。

「田口君がお金の話をするようになってから、なんか嫌だ」と言われたことがあります。

「田口君はお金があれば良いものを作れると考えているんじゃないか?」と問い詰められることもありました。
答えは今も変わらず「Yes」です。

事業を立ち上げたのに、お金や経営や礼儀を学びたくない、自分を変えたくないと相談されて苛立ったこともあります。
まるで、昔の自分を見ているようで。
#これからAIに駆逐される筆頭

自分の生き方に最初に違和感を抱いたのが、2019年に「かぎん文化財団賞」を受賞した時でした。
鹿児島銀行が、芸術・文化の発展向上に顕著な貢献が認められる個人および団体を表彰するものです。

この年は県の表彰も賜りましたが、いずれも他薦でしたので寝耳に水。
私はそんな身分じゃないと相談したら「絶対に辞退するな。これまで無償・安価で尽くしてきた分のボーナスだと考えろ」と怒られました。
#この時点で深刻な事態だと理解しなきゃいけなかった

授賞式では受賞者代表のあいさつも務めさせていただきましたが、その会食で頭取から「あなたに仕事を頼む方法はどんなものがあるか?」と質問されたんですね。
確かに、作曲家に依頼するにはどうすればいいか、ネット上にもあまり情報が載っていません。

で、私は答えに困ってしまった。

それもそのはず。
現代音楽だろうが、ミュージカルや式典だろうが、私は与えられる仕事しかやって来なかったのだから。
自分から仕事を生んだことが殆ど無かったんです。
#相当恵まれていたことに感謝しろ

これ以前から「金魚のふん」を自認していましたが、その生き方は間違っていると明確に考え始めたのが授賞式の帰り道。
作曲家として活動を始めて10年が経った、37歳の時でした。

あまりに遅い学習は人間不信を招いたし、感謝していたはずの相手を恨むようにもなり、希死念慮にも囚われた。
でも、そこで停滞していては意味がない。

正直に申すと、これからどういう作品を作ればいいのか、はっきりとは見えていません。
Bandcampを始めて、ダイレクト課金額という言い逃れできない数字で、自分自身と自分の音楽を評価できるようにしたのも大きい。

もちろん、ただひたすらに己の道を歩み、作りたい音楽を作り続けるだけなら出来ますし、実際に手を動かし続けてもいます。

だけど。

話題になったところで先は無い。
評価されたところで先は無い。
売れたところで先は無い。
そういう時代を私たちは生きている。

そう肌で感じている人、意外といらっしゃるのでは?

今回のマーケティング講座にヒントはありました。
答えは自分で出さなきゃならない。

田舎暮らしの作曲家だからこそ仕掛けられることもありそうだ。
作りたい音楽と意地だけはあるのだから、自問自答を重ねて、失敗を繰り返していくより他はありません。

西野さんの「檄」にめちゃくちゃ燃えつつ、途方に暮れてもいる。
音楽を作る人に生まれたんだから、なんとか乗り越えていきます。

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